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まおじゃらん

着物と猫と、ときどき絵画。

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今月買った本読んだ本・9月10月(後編)

ごきげんよう




母親の希望で、近い親戚の通夜に出掛けていたのです。
ワタクシは和装にせず、ちょっとくだけた格好にさせてもらいました。
喪主とその家族はワタクシと同年代。
参列者全体の、和装の喪服着用率はゼロ。ごく当たり前の風景になりつつあります。


恒例の今月本、続きます。
『一葉のきもの』
近藤富枝/森まゆみ

著者の近藤富枝センセイが好きなんですわ~。
近代日本史と、西洋文化を取り入れようと右往左往する日本政府と、それらに翻弄される政府高官夫人たち。最終的にあおりを喰らう弱者である女性をつぶさに描いたノンフィクション『鹿鳴館貴婦人考』



(講談社文庫)当時の写真も掲載されています。
明治維新後の歴史がちょっと苦手だったんですが、おかげさまで。こんなのが教科書だったらよかったのにな~。
他、『服装から見た源氏物語』




(朝日文庫)ワタクシ正直申し上げて『源氏物語』本編を読んだことはありません。今後も、読みません、多分。光源氏にも他のキャラにも紫式部にもまるでそそられないんですわ。でも教養程度には仕方ないから全ストーリーをダイジェストで知るのみ。。。てな、まるでやる気のない態度ですが、こちらの近藤センセイの本はとてもおもしろく読みやすかったです。主要キャラのシーンに於いての服装を、できる限り考証していく。平安時代の衣服はご存知のように特徴あるものですが、そこに細かい解説が入るとなお興味深いのです。こんなのが教科書だったらよかったのにな~。
『きものがたり・今昔』(講談社)『きもの名人』(河出書房新社)エッセイ。日本橋生まれの著者の、戦前の記憶や自身のこだわりなど。
。。。ってな訳で、センセイの本は安心して読めるのでした。
『一葉。。。』は、姪の森まゆみとの共著。
さて。。。ワタクシ正直申し上げて、樋口一葉の原本を読んだことがございません。今後も、読みません多分。主要作品のストーリーをダイジェストで知るのみ。。。ってそんなんばっかりじゃないかっ

この本は、一葉が、自作の中で主要人物に着せる着物の描写がいかにも女性らしい目で細かく、そういうのをご本人の人生も検証しつつ解説しているのは興味深いです。でも着るものに困って困ってやりくり算段。。。これが庶民の生活なれど。。。ってのがなんとも悲しい。日本から階級制度がなくなってフラットでカジュアルな現代に、着物がだんだん廃れていくのは、わかる気がするのです。



『銀の匙』
第7・8巻
 荒川弘

読み始めたからには終わるまで付き合うのです。以前も書いたかもしれないんですが。。。ウチの大学には農学部がありました(あ、今もあります)。ワタクシは春の強風の中、馬糞漂う臭いを知ってますし、農学部の広大な敷地の中で迷子になったこともありますし、農学部が大切にしている温室(色々と栽培していた)から果物を盗んで、えらく叱られた覚えもございます。
『もやしもん』ヒットのときは農学部を希望する学生が増えた。。。という話も聞きましたが。。。現代の子供はどうなのかしら。農学部、っつーか農業は、流行りだけでやれるところじゃないっ。。。などと思っていたら、さすが農業出身作者、シビアな話が入り込んできました。国の農業政策はもう限界、農家の経営も考え直す時期に来ているようです。一次産業、頑張って欲しい。



『speed』石丸元章

頑張って親を助けて農業にいそしむ若者がいれば、取材しているうちに麻薬にハマってしまい、覚せい剤で逮捕されちゃうライターもいます。
若者麻薬事情を取材して都内を徘徊しているうち、すっかり中毒になってしまった筆者の渾身の(ホントにくだらない、でも文体が最高。真面目な人は怒るかもね。。。)あらゆる麻薬を試して得た感覚を無理矢理文字にしたノンフィクション。
筆者の、北朝鮮旅行記『平壌ハイ』




(文春文庫)がとっても良かったので、いつかはデビュー作を読みたかったんですわ~。ああ、でも覚せい剤って、ホントに中毒になるんですね~。壊れていくさまが、驚くっつーか呆れるっつーか。割りに合わない感を強く感じました。それってもしかして、ワタクシがどケチだからかもしれない。。。




『七人の鬼ごっこ』
三津田信三

ワタクシの、現代の日本のホラー作家イチオシでございます。デビュー初期のぬるっとした濃厚さは若干薄れてマイルドになった感がありまして、より一般に読まれる濃さになったかなあ…と感じております。
初期長編の圧倒的ぬるっと感で他の追随を許さない『蛇棺葬』『百蛇堂』




(講談社)、子供が主人公の救いのなさまでもが怖い『禍家(まがや)』『凶宅』




(光文社文庫)、他、短編集もイケてます『赤赤眼(あかまなこ)』




(光文社文庫)。。。著者が編集者時代から偏愛していた海外のホラー作家群の趣味も、かなりワタクシと合うのですが、この手の嗜好が似ているひとなんだな。。。とつくづく思います。

いつも読んでいただいてありがとうございます



https://fashion.blogmura.com/kimono/


おまけ



普段は、音楽CDの紹介はしないのですが。。。(ウチの場合、音楽関係担当は夫)



『水曜どうでしょう祭り2013』初日、ステージで歌ってたこのバンド。。。『打首獄門同好会』(バンド名が好き)どうでしょう藩士なんですね。ステージ後、CD販売のブースはたくさんのどう馬鹿に囲まれ、ウチの夫が出向いたときにはもう何も残ってなかった。メンバーが店番していたそうで、何も買えなかったウチの夫は、「駄目ぢゃ~ん。ここに来るならもっと持ってくればよかったのに~。たくさん売れたよ~」おせっかいですね

どうでしょう名台詞を歌詞にした曲やら、四国お遍路を並べ立てた曲やら。『どうでしょう』を観ていないひとには何だかわからんのでは


 曲調はワタクシども世代にとってはちょい懐かしい感じですわ。初回限定版のDVD(右)が笑えました。上手い
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Comment

No title 

ブッダにシンパシーを感じるべにおだす~(笑)。
近藤富枝さん、いいですよねー。『服装から見た源氏物語』は、めちゃ好みでした。あの細かいところへのツッコミ具合がたまらんです。
国語教師的にも、「これこれだから、この服装」「この色はこれこれだから」と語ってくれるので、授業ネタとしてもバッチリ♪
高校で源氏物語を教えることになったら、ぜひ使いたい本ですわ。
たまさん、こちらの『speed』に興味あり! 今度貸して~。
『くるねこ12』は、私も特装版で買っちゃった。くるねこDVD持ってるのに…。いいの、中谷美紀バージョンのは持ってなかったから。
『聖☆おにいさん』は、1回読みでは分からなかった面白さが、繰り返し読みでジワジワきてます。やっぱおもしれーわ。
  • posted by べにお 
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  • 2013.10/30 19:44分 
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No title 

この着物関係の本は、どれも読んでみたいですね。

『服装から見た源氏物語』なんて、試験前に読んでおけばよかったかも(笑)
  • posted by - 
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  • 2013.10/30 21:09分 
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No title 

銀の匙は弟が読んでます。こないだ、弟の机でドラマCDなるものを発見(^^;)作者がシビアでも、漫画も産業、こうやってもうけているんですな(^^v)ちなみに、ワタシは、今、昔の小説の「銀の匙」読んでいます。
  • posted by K-mana 
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  • 2013.10/30 21:37分 
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No title 

たまさん、お久しぶりです。
相変わらず充実の日々でございますね。
さて、近藤せんせは私も大好きだけど、森まゆみが姪だとは
知らなんだ!死んだよね?あの人?なんか杉浦ひなことごっちゃに
なってるかな。。。でも、森まゆみは大嫌いだな。
大体ああいう下膨れで油断させてくるオンナは嫌いだ!
あ、たまさん髪切ったんだね。なんだか素敵じゃございませんか。
でもってタンタンさん。私はお前が最後のオンナ。。
などと言う男はジョージしか存じ上げませんが、タンタンさんは
すごいなぁ。上野駅で見た山川豊はゴルゴだったなぁ。。。
  • posted by mdm**ori 
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  • 2013.10/30 23:04分 
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No title 

べにお様沙門べにお…と呼んで差し上げたい(笑)
私は古典、苦手。こういうのをテキストにして授業してくれたらおもしろかっただろうにとつくづく思いますわ。あ~でも受験に出ないようなことに時間を割けないのかな?こういう方がずっと覚えていられるのになあ。先生に教えてもらえる生徒は楽しいでしょうね~。
石丸くんの本は了解ですわ。
  • posted by たま 
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  • 2013.10/31 01:21分 
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No title 

kun*a*290*5様、近藤富枝センセの本は読みやすくてお勧めですわ~。
ずいぶん昔から活動なさってるので、失礼なことに、今もお元気でらっさるのを知って驚いた!(←ホントに失礼…^^;)
  • posted by たま 
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  • 2013.10/31 01:27分 
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No title 

mana様、案外知られてないんですが、アニメ化されても映画化されてもCD化でも、漫画家はあまりもうかりませんのよ。小説家も。とにかく自分の本が売れないとね~。生き残りは大変な世界ですわ~。
  • posted by たま 
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  • 2013.10/31 01:38分 
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No title 

kaorinn、お久しぶり~。
充実してるように見えれば成功ですよ。演出してますからね(爆)
で。。。たまに来たと思ったらブっ飛んでるわね。死んだのは杉浦日向子だっ。杉浦日向子は漫画家兼江戸研究家だった。私は森まゆみを知らなかったよ。今調べてみたけど、申し訳ないけどやっぱり全然知らないわ~(^^;)下膨れの顔ってどっち?

山川豊はホントにゴルゴだって、ウチの夫が言ってる。
  • posted by たま 
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  • 2013.10/31 01:45分 
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