2012.06/29 [Fri]
ヘルタースケルター/今月の本5月・6月(後編)
ごきげんよう。
今月の本の続きです。
『ヘルタースケルター』岡崎京子




この本を買ったのはずいぶん昔。
この単行本が出る前に彼女は深夜ひき逃げに遭い、作家生命はおろか命もヤバかった。再起不能の噂も飛び交ったのを覚えている。なのでこの本は未完とも呼ばれる。無事生還できて、何より。
7月に沢尻エリカ主演で映画公開されるが。。。監督は、華やかな色使いの蜷川実花ね。
自分はこの映画を観るかどうかは、現時点では不明。
スキャンダラスな部分が取り沙汰されているが、そりゃ広告だもん。
予告編を観たら、マンガのコマ割りと変化ないアングルで撮られていたな。
。。。で、本来の原作マンガですが。
コンプレックスを持たない女性はいない。それがたとえどんなに綺麗と思われる女性でも、だ。綺麗であることにゴールはないし、『綺麗』という形容には、はっきりした基準がないからだ。そして現代では、女性の幸せの基準が増え(増えてんのよ、凄いわ)基準値に満たないと感じる女性たちが、あらゆるコンプレックスを抱えて生きる。
女性であること。。。その業の深さを半ばホラーのように、絵空事の部分を特出させて描いた作品なんですが。主人公りりこに感情移入できる女性はあまり居ないと思う。設定からしてぶっ飛びすぎてるしね


でも誰もがココロの奥に隠したい、オンナとして最も醜い部分を見せることでしか生きられない、ひりひりした焦燥感を、どれだけ共有できるだろう。女に生まれるのは喜びか、嘘か。見て見ないふりで生きられたら、どれだけ幸せな人生か。
それでもオトコより幸せなんだろうか。(今はそんな感じもするけど。。。)
アタシは、こういう形の作品をものにした、岡崎京子の才能を愛する。
絵柄には癖があるので、嫌いな人は多分嫌い。アタクシも実は苦手なタイプの絵なんだけど(爆)

『ヘルタースケルター』が出たので、どうしてもいっしょに紹介したかった本。
似たような世界感(それはコンプレックスに振り回されるオンナ達という意味での)でも全然別の世界を、自分中心ではなく、あくまで他人に依存しながら生きるごくありふれたOLを主人公にして超現実的に描いたのが、
『脂肪と言う名の服を着て』安野モヨコ




こちらは主人公が攻めのタイプではなく、おとなしめで自己主張が少なく、そのために長年付き合ってるそこそこハンサムな彼氏もいて、自分の立ち位置を深く考えなければ、主人公は幸せだったはず。しかし「ちょっと太め」だから「少し痩せよう」「そしたら彼ももっと喜んでくれる」「好きなあの服が着られるようになる」とハマり込んだエステ世界が、彼女の持つ本来の弱点をあぶり出し、彼女の人生まで大きく変えてしまう。
エステオーナーが彼女を評して言う言葉はキツい。
「あの子はカラダがデブなんじゃない、ココロがデブなんだもの。何をしたって無駄よ」
。。。ところでアタシとしては、会社で主人公をいじめまくる意地悪なOLにモロに共感してしまったのでした。何しろ最後に逮捕までされてるし。欲望にひたすら忠実。。。このストーリーの中で、一服の清涼剤でした。ちゃんちゃん。
閑話休題。。。昔、沢尻エリカが綺麗でさわやかな少女としてデビューしたころはまったく興味なかった。あの手の顔は特に趣味でもないし。
しかし。。。沢尻が変なおっさんと結婚し、ごたごたして離婚した頃から、彼女の存在は実にアタシ好みになっていった。若い娘と結婚したらとんでもない目にあった(かもしれない)相手のオトコは、この際どうでもいい。バカだから。沢尻には今後、もっともっとスキャンダラスで嫌な役を率先して欲しいと願っている。そういうタイプの女優は日本人にはいないので。
でも。。。小さくまとまって終わりそうな目もあるんだよな。。。
今月の本の続きです。
『ヘルタースケルター』岡崎京子





この本を買ったのはずいぶん昔。
この単行本が出る前に彼女は深夜ひき逃げに遭い、作家生命はおろか命もヤバかった。再起不能の噂も飛び交ったのを覚えている。なのでこの本は未完とも呼ばれる。無事生還できて、何より。
7月に沢尻エリカ主演で映画公開されるが。。。監督は、華やかな色使いの蜷川実花ね。
自分はこの映画を観るかどうかは、現時点では不明。
スキャンダラスな部分が取り沙汰されているが、そりゃ広告だもん。
予告編を観たら、マンガのコマ割りと変化ないアングルで撮られていたな。
。。。で、本来の原作マンガですが。
コンプレックスを持たない女性はいない。それがたとえどんなに綺麗と思われる女性でも、だ。綺麗であることにゴールはないし、『綺麗』という形容には、はっきりした基準がないからだ。そして現代では、女性の幸せの基準が増え(増えてんのよ、凄いわ)基準値に満たないと感じる女性たちが、あらゆるコンプレックスを抱えて生きる。
女性であること。。。その業の深さを半ばホラーのように、絵空事の部分を特出させて描いた作品なんですが。主人公りりこに感情移入できる女性はあまり居ないと思う。設定からしてぶっ飛びすぎてるしね



でも誰もがココロの奥に隠したい、オンナとして最も醜い部分を見せることでしか生きられない、ひりひりした焦燥感を、どれだけ共有できるだろう。女に生まれるのは喜びか、嘘か。見て見ないふりで生きられたら、どれだけ幸せな人生か。
それでもオトコより幸せなんだろうか。(今はそんな感じもするけど。。。)
アタシは、こういう形の作品をものにした、岡崎京子の才能を愛する。
絵柄には癖があるので、嫌いな人は多分嫌い。アタクシも実は苦手なタイプの絵なんだけど(爆)

『ヘルタースケルター』が出たので、どうしてもいっしょに紹介したかった本。
似たような世界感(それはコンプレックスに振り回されるオンナ達という意味での)でも全然別の世界を、自分中心ではなく、あくまで他人に依存しながら生きるごくありふれたOLを主人公にして超現実的に描いたのが、
『脂肪と言う名の服を着て』安野モヨコ




こちらは主人公が攻めのタイプではなく、おとなしめで自己主張が少なく、そのために長年付き合ってるそこそこハンサムな彼氏もいて、自分の立ち位置を深く考えなければ、主人公は幸せだったはず。しかし「ちょっと太め」だから「少し痩せよう」「そしたら彼ももっと喜んでくれる」「好きなあの服が着られるようになる」とハマり込んだエステ世界が、彼女の持つ本来の弱点をあぶり出し、彼女の人生まで大きく変えてしまう。
エステオーナーが彼女を評して言う言葉はキツい。
「あの子はカラダがデブなんじゃない、ココロがデブなんだもの。何をしたって無駄よ」
。。。ところでアタシとしては、会社で主人公をいじめまくる意地悪なOLにモロに共感してしまったのでした。何しろ最後に逮捕までされてるし。欲望にひたすら忠実。。。このストーリーの中で、一服の清涼剤でした。ちゃんちゃん。
閑話休題。。。昔、沢尻エリカが綺麗でさわやかな少女としてデビューしたころはまったく興味なかった。あの手の顔は特に趣味でもないし。
しかし。。。沢尻が変なおっさんと結婚し、ごたごたして離婚した頃から、彼女の存在は実にアタシ好みになっていった。若い娘と結婚したらとんでもない目にあった(かもしれない)相手のオトコは、この際どうでもいい。バカだから。沢尻には今後、もっともっとスキャンダラスで嫌な役を率先して欲しいと願っている。そういうタイプの女優は日本人にはいないので。
でも。。。小さくまとまって終わりそうな目もあるんだよな。。。

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あ、遅ればせながら、この度わたくし、正式に安田国民となりましたことをご報告させていただきます。ジャンボリーに向けて、練習に行きますわよ-!よろしくねー!!