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まおじゃらん

着物と猫と、ときどき絵画。

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今月の本5月・6月(前編)

ごきげんよう




先月今月といつになく時間のないワタクシ

買った本も少ないし、更新やめよっかな~と弱気になりましたが。。。
本読みだからね、やっぱ。
それと旬なものがあるせいかな。
『テルマエロマエ』のときは、世間の旬を無視しちゃったからね

ああいうのは先に先に読むのよ、本読みは。
居るよね、仲間



基本的に、本読みは自分が好きな本は人に紹介しないと思う。
自分だけの世界に浸りたいから。
もちろんその本が、ベストセラーになって(ならなくても)映画化されたりアニメ化されたり、大勢の読者がつくのはたまにあることで、そうでなくても読者がいないと、商売としてなりたたないからさ、他の解釈だったり当たり前。
だからこそ、自分が好きな本は、誰にも教えないんじゃないかと思われる。
これはヲタの形態か。
だからたまに自分が読む本で、他の人の好きなシーンがわかったりすると、嬉しい。



『Another』綾辻行人





この作者が講談社から『十角館の殺人』でデビューしたとき、推理小説マニアと呼ばれる人たちはどうやらとてもキビシイ人たちらしく、案外酷評されたのを覚えている。
アタクシは推理小説も探偵小説も好きだけど、トリックなんぞは実はどうでもよく(なので本当は推理小説好きとは言えないのかもしれない。。。)犯人が誰でも構わず、物語世界が自分好みであれば良いので、巨匠横溝正史みたいに途中でとっちらかっても「ヲイヲイ」と思うくらいで、気にしないのであった(巨匠横溝正史センセイ及び関係者諸氏ファンのみなさん、失礼しました)
ま、綾辻行人は横溝センセイとは違うけどね。とっちらかってないし、ちゃんと終了してるし(。。。ってそこかい
とお考えの方々、イマドキ、小説をハードカバーで買う読者がどれほどいると思ってるんや。愛だ。突っ込むな)
かの有名な、京都大学推理小説研究会出身の彼が、メジャーデビューを果たし『館シリーズ』と呼ばれる推理小説で名をなし、それをおもしろく思わなかった人が多かったっつーことなんだろうな。
しかし。。。アタクシの、彼への「好き」レベルは、推理小説よりも、快作『殺人鬼』




が出たときマックスになった。
うううお嫁さんになりたい
(もう夫がいたけど。ついでに綾辻も、作家小野不由美と結婚してたけど。小野不由美もたまにアタクシ好みの作風のものを出す。ファンタジーは好きじゃないがな)
『Another』はホラーにミステリの味付けをした、中学生と中学校が舞台のお話。
ホラーというジャンルは、日本では推理小説より下に見られている。出版社自体がそう思ってるし、実際ホラー大好き国民イングランドほど、日本ではホラー人気は安定していない。そのせいかどうかは知らんが、以前ほど推理小説を発表しなくなった綾辻くんは一部の熱烈ファンをあの世に残し、作品数が減っていた。。。
これはね、久しぶりの大作なの。分厚いも~ん

アニメ化の話が出たとき、「嗚呼、いかにもアニメに向いてる。良いとこに目をつけたね、アニメ製作会社
キャラ立ちしてるしヤマ場も作り込みやすいし。。。」と、普段小説のアニメ化を極端に嫌うワタクシでもそう思った。そしたら今度は実写映画も決まってさ。
良かったな、綾辻くん。。。てか、それがホントに良いかどうかは、巨匠筒井康隆がエッセーで吠えているが。。。でもオバチャンは(彼とほぼ同年代)正直に嬉しいよ。
実写版映画のミサキメイがあんまり可愛くない、とは言うまい。
ワタクシは社会性のあるはずの(皮肉です、念のため)オバチャンなんだし。



『銀の匙』第3巻 荒川弘
農業高校、人気なんですね。
いいのかそれで。多分、いいんだ。
北海道は広い。
あそこで日本の食料がたくさん自給できればいいんだけど。。。寒いからな~。
現時点ではどうしても生産物限定。
日本の食料自給率を考えるほど、北の大地北海道の上手な使い方はないものか、ホンキで思うのでした。






『おおきく振りかぶって』
第19巻 ひぐちアサ
 



高校野球は夫の趣味。
ワタクシはこれをアニメで観て、興味を持ったっす。
そしてすっかり読者になってる。
恐ろしいねぇ(笑)
そしてアタクシは、このカバーのピッチャー三橋くんの阿呆っぷりとびびりっぷりが可愛くて可愛くて。
オバチャンになった証拠だな

こういっては難だけど。。。登場人物の描き分けが上手くないので、よほどキャラ立ちしてるコしか判らない。
野球に興味がなくポジションもよく判らないアタクシのせいかと思ってたら、夫も外野がたまに区別がつかないと言っていたので、イマドキの男のコは似てるのだろう。。。ってそんな結論か。違うだろう。





『幸田文 きもの帖』
幸田文(青木玉編)






このオバチャンが身近にいたら、さぞかしためになるであろうがさぞかし怖かろう。
明治生まれの女性は、こんな感じだった。
自分自身の考えはもちろんのこと、まわりの人、社会、身分、経済状態。。。着物しか着るものがなかった時代を生きた人たちにとって、着物は人生そのものなのだろう。
ウチの祖母、曾祖母を連想した。
着物1枚、その誂え方着方で、そのひとの心持ちから日々の暮らしまで推し量られちゃうのだ。
貧しくて1枚だけの訪問着しか持っていない人が、その着方で心持ちの貧しさに苦言を呈される。影で言われる悪口が、回り回って本人の耳に入ったとき

格子柄が欲しくて欲しくて探しまわる筆者に、「格子柄は下品で品性のない職業のひとが品性なく着る」と文句をいう継母。その言葉に泣く泣く従う若い筆者。その後父親の取りなしでやっと手に入れるも、今度は叔母さんから、格子柄を着たときのその立ち居振る舞いに鋭いチェックが入る。。。
。。。っ怖いっ



幸田文が文筆家だってことを差し引いても。
みなが着物を着ていた時代でも。
着るものは、それがたとえ何であっても、その人を語る。
見る人はそれを見る。恐ろしいねぇ。。。
実はアタクシ、この作者の代表作ともいえる『きもの』は大嫌いなの。主人公るつ子の皮膚で感じる着物の着やすさや着づらさを通して語られる人生の、その渡り方があまりに下手すぎやしないか
と、焦燥感ばかりを感じておちおち読んでいられない。「そんな風に生きるな~


」と泣き叫びたくなるのだ。。。もしかしたらそれは、昭和も裕福な世相に生まれ好き勝手に生きるアタクシが、亡き祖母や老母に感じる想いなのかもしれない。。。
。。。に、しても。
今、これだけの着物絡みの文章が書ける作家はいないと思う。
(木村孝さんは、作家じゃないと思ってる。現代に合わせた研究家っつーか。実用版ね)
幸田文の文章、そこには、ココロの奥底に何かひっそりと淀むような、読み手それぞれの想いがある。
大きめの文字で、厚くない製本ですが。。。1章1章がとてもとても読み応えのある本です。




いつも読んでいただいてありがとうございます



P.S.幸田文『きもの』の主人公の名前を逆に入力しちゃったよ
指が勝手に動いた。あやうく『つる姫じゃ~』になるとこでした。大変失礼致しました。



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Comment

No title 

荒川弘の『百姓貴族』が好きです。
『鋼の錬金術師』も読んでいないのに、こんなマニアな本が好き。
『銀の匙』も『百姓貴族』系っぽいですね♪ 面白そう。

ホラーは苦手なので綾辻さんはダメっぽいなー。
表紙がすごくインパクトありますね。
お人形かしら?

後編を楽しみにしていますわ♪
  • posted by べにお 
  • URL 
  • 2012.06/28 22:00分 
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No title 

そういや、『きもの』買ったのにまだ読んでない。
もう半年以上放りっぱなしだーーー。
読まねば。明治女のコワサと凄みを体感せねば。
  • posted by べにお 
  • URL 
  • 2012.06/28 22:01分 
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No title 

「きもの帖」未読だわ~。
そうか、格子って品格ないのか(汗)。
昔って、縞とか格子って粋筋の人のトレードマーク的だったようで、そういう言い方する人いますね。
  • posted by 羽衣 牡丹 
  • URL 
  • 2012.06/28 22:33分 
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No title 

べにお様、綾辻は映画もまだ未公開です、ネタバレご遠慮ください(爆)読んでないのに何故ネタバレするか(爆)

べにお様は以前、「読後感が幸せな気分になる本が好き」とおっしゃってたから。。。「百姓貴族」は実話ネタが良いですよね♪
『鋼錬』だって幸せになれるんですよ。。。作者はハッピーエンドを目指して描き続けたの。長かったけどね(^^;)
  • posted by たま 
  • URL 
  • 2012.06/29 00:16分 
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No title 

牡丹さま。明治女含む身分違いがあった時代って怖い!ですよね。縞も格子も、織りだと地方で生産されるし、その辺の事情もあるのかな?。。。でも今では地方で生産される縞や格子の正絹ものは、お高くて手がでません(笑)こんな時代が来るとは。。。幸田文も考えつかなかったでしょうね~(^^;)
  • posted by たま 
  • URL 
  • 2012.06/29 00:21分 
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No title 

格子柄については、時代性だろうなと思って読みました。今だと、うにくろやしまむらを、工夫なく着てしまうような感じにも似てるのかな。で、縞は今も変わらず粋系だけど、格子はちょっと可愛い系で野暮ったくなることもあるから、尚更だったのではないかと。
私は体型の関係か顔の作りの問題か、昔から格子が洋服も着物も似合いません。(泣)格子は、外見なり中身なりが可愛い人に似合いますよねえ~♡
  • posted by - 
  • URL 
  • 2012.07/02 19:01分 
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No title 

ハンナ様こんばんは(^^)
戦前の持つ時代性が大きい着物って他にもありそうですね。うにくろしまむらを工夫なく。。。というのはまさしく!そんな言いっぷりでした。だから洒落て着るのは難しい、と幸田露伴が娘に苦言を呈す。
実は私も格子と縞は、まれに欲しくなって選ぶときはかなり気を使います。そして気を使うのが面倒なあまりやっぱり買うのを辞める(爆)さりげなく着てらっしゃる方は羨ましい気がしますけどね~。
  • posted by たま 
  • URL 
  • 2012.07/02 23:30分 
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