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まおじゃらん

着物と猫と、ときどき絵画。

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しゃれ帯展…東京友禅作者さんの試み

ごきげんよう






この作品展に出会ったのは偶然です

小さな画廊の内部を、丁寧に使って展示された、手描きの名古屋帯に目が行きました。
壁には塩瀬の染め帯。
手前のテーブルに、大島紬結城紬紅花紬等反物にコーディネートして、染めの名古屋帯と帯締めを。
更に呉服屋さんのように衣紋かけに掛けたものも。
訪問着の染め、紬地の型染め。
染め絵は額装されて壁を飾ります。

寡聞にして存じませんでしたが、東京友禅の職人さんはこの界隈に多くお住まいのようです。
お話を聞くと、仲間の職人さんたちとグループ展を開き、日本橋三越などで販売もされるそうです。
「落合ほたる」とも呼ばれる、最近メジャーな東京友禅の作品展にも出品。ここはスタンプラリーもあり、集客も多いイベントです。
勢力的に活動の場を広げてらっしゃるようです。。。

着物を着ていても、その作り手と直に会う機会はほとんどありません。
なのでこんな作品展ならのぞいてみます。作者さんひとりが受付の、ほっこりした、空間です。


草色の紬地に、ねこじゃらしと猫
この猫はスマホで遊んでます。近づかないと見えないけど。
















蜜柑色の塩瀬地に、雪輪柄



















作者さんからブログ掲載許可をいただいてます


染めの帯はしゃれ着に使うものなので、着物を着慣れた方は色々お持ちかと思います。
かの超有名着物ブロガーかんたーびれさんの普段着では、これでもかこれでもかと状況に合わせた染め帯をお使い。。。行きつけの呉服問屋の担当さんの話では、季節に合わせた染め帯柄を毎月1枚づつ集めているお客がいる。。。好きな花、好きな動物を描いてもらってお気に入りの帯にするひと。。。
ところでワタシ自身は紬が大好きで、街着に紬ばかりだというのに。。。悲しいことに、今までに好みの染め帯に出会ったことがほとんどありません

染め帯って、難しい。
その難しさは、織りの帯を探すのとは違う難しさです。
手描きの染め帯の決め手は、ずばり、その絵が好きかどうか。
なので、1点ものの手描き染め帯は、常に出会いを求めてるんですね


ところでワタシはこの機会に、と、こちらの作者さんに尋ねてみました。
「呉服屋さんに行くと、無難な、癖のない感じの染め帯しか見当たらないですが。。。何故

彼ら職人さんは、注文があれば何でも描くそうです。
とはいえ得意分野がありますから、仲間内で仕事を融通し合うそうですが。。。
で、彼らに注文を出す問屋さんは、数を売らねば商売にならないので、無難路線を数で用意するそうなんです。
彼ら職人さんたちの本音は、「こんな変わったモチーフはまだオレしか描いてない」「ちょっと洒落を効かせ過ぎかも」「この遊びが判ってもらえたら嬉しい」というようなものが売れるといい、そんな注文が欲しい。。。ということです。
問屋さんがおくびょうになっている。。。とも聞きます。
ワタシは。。。好きで着物を着るだけのひとで、呉服業界の将来を憂うひとではありませんので、この状況になんら発展的意見は言えません。が。
呉服業界は。。。作り手と買い手の間に意志疎通が見られない、イマドキ珍しい業界なんですね。問屋さんは、どうやら消費者の声を反映していないらしいけど、では何のためにあるの




見事な技術があって、欲しいひとがいたら、必要なのは上手なプロデュースでしょう。既存の問屋さんにプロデュース能力がないのは不幸。

さて、この個展で展示された作品には値段が付いてました。
染め名古屋帯:約12万円~約17万円(仕立て代別途)
訪問着:約45万円
額装染め絵:約1万数千円~
同じものは、三越に入るとプラス10万円以上になるそうです。
手描きの東京友禅でこのお値段は、さすが作者個展、お買い得だと思いました。そう思っているひとはちゃんといて、毎回必ず来るお客さまもいらっしゃるそうです。

ところでアタシは、作者から直に買えば安いと言いたい訳ではありません。
作り手から消費者へのダイレクトな流れだけでは、大きなマーケットは望めないからです。
今の、作り手
(組合
)大手問屋
(小売り問屋
)販売店
消費者 の流れでは、消費者の好みの多様性について行けない上、消費者の好みが作り手に反映されない。そして、着物を買う人間だれもが思う、着物の値段の不透明さ。。。
だからといって、作り手
消費者 は、場所を選びすぎる。マーケットが小さい。消費者には大きな不公平が生じます。
作り手
販売店
消費者 販売店に上手なプロデュース能力が求められますが、良いものが適正な価格で消費者の元へ。癖のあるブランドを立ち上げることも可能です。博多帯のawaiさんはこの分野だと思います。(業界では非常識だと言われたそうです)

それにしても、既存の流通形態を変えるのがどれほど大変なことか。
既得権は、誰も手放したくないのです。
その権利が、すでにあまり利益を産まなくなっているとしても。
こうして先が細った業種が、他にもありそうですね。

。。。しまった、つい真面目に考えてしまった

そんなことより。このしゃれ帯展作者佐藤さんは、友禅体験教室も持ってらっしゃるらしいので、是非行ってみたいです

半襟のワンポイントでもできたら楽しそうです~




いつも読んでいただいてありがとうございます

ふたつぽち
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Comment

No title 

素敵な帯だにゃ~。スマホで遊ぶネコなんて、ツボだわー。
染め帯って、確かにあんまり持ってないかも。
染めが嫌いなんじゃなくて、締め心地がふわふわして頼りないのが好みじゃないってだけなんだけど…。
この帯いいなぁ。
私はイチ着物好きに過ぎないけど、毎日着ているヘビーユーザーとしては「面白くて着心地の良いものが着たい! お値段も気軽なものに!」と思います。
流通形態に問題があるのなら、なんとかなるといいのになぁ。
着物文化が晴れ着・コスプレオンリーになってしまわぬように、切に願います。
awaiの博多帯はいいですよねー。業界の非常識とは…知りませんでした。
  • posted by べにお 
  • URL 
  • 2012.05/26 20:20分 
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No title 

べにお様はシンプル着物が多いから、帯でおもしろい柄を楽しめそうですね~。私は染め帯の柔らかいのが締め易いんです。でも好みの柄がなくてあまり持ってない。
この作者さんは猫飼いだそうで、猫絵が上手でした。千代紙の紙袋にアタマ突っ込む猫とか、可愛かった!細かい注文にも対応してくれるそうで、お誂えは私もお金があったらやってみたいですが、今はない~(^^;)友禅体験に期待♪
awaiの売り方は常識破りで、「それが誇り」だとオーナーさんのお話を伺ったことがあります~。やっぱりたまには作り手に会いたいですね(^^)
  • posted by たま 
  • URL 
  • 2012.05/27 03:19分 
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No title 

作家と職人、その違い…作家はそれこそ個性が出せるのに、職人さんは注文通りのもん作らねばならないのですよね。絵の技術なんて同じなのに。
…しかしネットの発達によって着物の流通もかなり変わりましたよね。
一昔前なら、嫌でも呉服屋に行かねば必要なもん一式揃えられなかったのに、今はネットで全部揃えられるし。
そもそも、『今に化繊の着物が出るであろう』なんて云ってた時代もあったくらいだし(笑)、急激な変化がなくとも徐々にでも変わって来てはいるような気もします。
  • posted by あすか 
  • URL 
  • 2012.05/27 03:30分 
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No title 

そりゃぁ腕に自信があれば、職人さん達もいろいろな絵を描いてみたいでしょうなぁ。腕があっても、生活のためには仕方がないのでしょう。
そんな職人さん達の苦悩を舞台に…。

creator ~こだわり続ける職人達の本音
  • posted by はま~た 
  • URL 
  • 2012.05/27 09:35分 
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No title 

師匠、そうですよね~。この手の実用品はあくまで実用品で美術品じゃないから。。。それにしてもネットでずいぶん変わりました!変化の度合いが早くて大きくて、つい遠い目になっちゃうんですよ~(^^;)そういえば昔の化繊着物は質が悪かったな~
  • posted by たま 
  • URL 
  • 2012.05/27 22:46分 
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No title 

はま~た姫に1本(*⌒▽⌒*)
  • posted by たま 
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  • 2012.05/27 22:48分 
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No title 

とある呉服屋さんのブログで「狐の嫁入り」の染め帯に一目惚れしまして、今も時々眺めて満足するという、マッチ売りの少女かティファニーで朝食をもどきのことをしているくらいで、手が届きません。染め帯で買えるのはポリだけですわ。

>作り手と買い手の間に意志疎通が見られない、珍しい業界
>問屋さんは、どうやら消費者の声を反映していないらしい
昨年から25年ぶりに呉服屋さん(含ネット)を回って見て、その通りだと思いました。
外食にしても化粧品にしても下着にしても、消費者が何を望んでいるかを探るのに一生懸命なんですが、こと呉服に関しては殆ど感じられませんから。
我が道を行っているはずの美術品の方が、まだ消費者の方を向いているという・・・。面白いものですね。
  • posted by ハンナ 
  • URL 
  • 2012.05/28 19:20分 
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No title 

ハンナさま(^^)眺めて嬉しい「狐の嫁入り」ってどんなステキな帯でしょうね~!
こんな感じのが欲しいと思っても中々ないですし、たまにあるととても高価だと、着物って何かな。。。とも思います。エルメスのような「ブランド」でもないし。。。
  • posted by たま 
  • URL 
  • 2012.05/29 01:29分 
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