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まおじゃらん

着物と猫と、ときどき絵画。

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初めての江戸小紋顛末記

ごきげんよう



炉開きがあったり、口切りの茶事があったり、この季節はお茶事の記事が多いですね



アタクシも、あぁそういえばそうだったな~なんて思い出したりして。。。へっへっへ

江戸小紋をお持ちでしょうか

おされにさらりと着るのも粋な、江戸小紋。茶道を習う方には、色無地の次に便利な江戸小紋。
江戸小紋には、江戸五役と言われる柄と、その他がございますが、茶道で便利なのは江戸三役の方。何しろ武士の裃が起源ですからね、それなりの格がございます。おされで着るなら、江戸時代町人の考案したシャレの利いた柄も小粋でステキですね。
アタクシは江戸三役の中でも、鮫小紋が大好き。
悪いけどそれ以外の行儀や万筋にはあまり興味がありません。鮫小紋萌え~



町人柄なら、野菜シリーズなんて可愛いなぁ。現代ものには猫柄もあるなぁ

帯で色々と遊べる単色染めの江戸小紋は、イマドキのシンプルスタイリッシュ好みのお若い方にも比較的取っ付きやすい着物ではないかと思います。

 新宿御苑の茶会。お昼は茶巾寿司

。。。アタクシがまだ20代、お茶を習い始めてしばらく経った頃、習い事13箇条(現在の名称は違う。更に免許が2段階にわかれている)辺りで楽しくお稽古してた頃。。。あちこちで開かれるお茶会が楽しく、珍しく、勉強にもなるので、義妹とせっせと出席してた頃。。。(ちなみに義妹の方が茶道歴は長い)アタクシも江戸小紋が欲しいな~なんて思いましてね。
当時は勤め先が麹町日本テレビ裏、ここは銀座方面に出るのも新宿方面に出るのも、便利な地帯でございまして、会社の新聞広告に入っていた銀座松屋の呉服バーゲンにいたく刺激されましたのさ。
ちっと寄って見るか。。。
その頃には、江戸小紋の大体の相場は、新宿伊勢丹・日本橋三越・新宿小田急・池袋西武などで、すでに調べ済み。抜かりはありません

アタクシ、仕事が終わってから、早速銀座松屋に直行しましたさ。
ここの呉服売り場は初めてでした。
江戸小紋は、広告チラシの中でも目玉だったので、たくさんありました。
アタクシはせっせと反物を見て、鮫小紋ばかりを選び出してました。
すると、来ますね~、呉服催事専門のマネキンおばさんが



「どういったものをお探しですか

無視はできない。だって、平日の夕方の呉服売り場。デパ地下じゃないから、ガ~ラガラですもん。
「江戸小紋です」
「お茶会ですか
 お色は

「決めてませんけど。。。柄は鮫で」
鮫にも色々ありますね。極鮫と呼ばれるとても細かい柄。大きめの柄。江戸小紋独特の点々の大きさで、イメージはずいぶん変わります。
アタクシは、当時の若者ですから、もちろん地味好み。
何しろ初めての色無地は古代紫で、呉服屋さんを泣かせたほど。。。
ここでも、気になる色は、抹茶や紫、濃いめのグレイなど、地味な色ばかり。
値段的には、もう全然オッケーラインでして、気に入った色と大きさの柄があれば、ここで決めても良かった。
呉服催事専門おばさんは、
「お嬢さんにはこのくらいのお色が良いですよ」
と、赤い鮫小紋を広げます。
赤系の鮫小紋ひとつとっても、ちょっと朱色が入った赤・青みが入った紫に近い赤・クレヨンみたいな真っ赤っか・ピンクに近い赤等々、とてもたくさんの色味がございます。ピンク系を含めれば、もっと選択肢は広がる。色のバリエーションはとてもたくさんあるのです。
でもいずれにしても、赤系ピンク系は、アタクシの選択肢にはなかった。
「私、お嬢さんじゃありませんし。。。長く着られる方がいいので、赤はちょっと。。。」
「あら、失礼しました。若い奥様でらっしゃるのね」
その呉服催事専門おばさんは、感じの良い人でしたわ。(奥様と呼ばれたから言ってるんじゃないぞ
)ところでおばさんおばさんって呼んでるけど、今のアタクシより若いか同じくらいか、なのさ。
色無地も数が揃っていて、地紋も違う。ひとつひとつの地紋の説明をしてくれるおばさん。すごい知識量。何だか楽しいです



で、濃い紫の鮫小紋を広げ、う~ん
 と悩むアタクシに、おばさんは、
「そんな
 そんなお色をお召しじゃ、逆に長く着られませんよ。江戸小紋は、白い場がありますから、色無地とは違います。遠目で見た時近くで見た時、お色が変わって見えます。お願いですから、肌映りの良いお色をお召しになって」
「そうなんですか

「騙されたと思って、お願いですから、お色を選ばせてくださいな」
もうおばさん、泣きそうな勢いですわ。売らんかな姿勢じゃなく、本気で着物が好きな方だと感じましたよ。とっても親身になってくれたんですわ。
いい人を泣かしたくないので、試しにおばさんに選んでもらうことにしました。
こんな悠長な気分だったのは、実は秘密があります~
 値段がとにかく安かったの。今のやふおく価格と言えばわかってもらえますよね。思えばこんな安い反物に本気で対応してくれて、ホントに良かったと思います。
ここで1枚作っても、やっぱり別な色が欲しくてもう1枚と思えば、この値段なら、伊勢丹で見た江戸小紋より遥かに安い
って思ったんですよ~(働いてましたし、景気の良い時代で、呑気でした)

当時の仕立て代は今より安かったし、もちろん国内仕立てですよ。
ものすごくたくさんの江戸小紋や色無地。。。多分、松屋の在庫処分だったんでしょうね。
着物にもそれなりの流行があるし、古い在庫を抱えてるより、同じようなものでも新しく出来たものを仕入れて商品を回転させた方がいい。。。商売の鉄則なんですな。
で、呉服催事専門おばさんに、アタクシの顔や体型に似合った色を選んでもらった。
たくさんの反物をあてて見て。。。それこそ選び放題です。
そして決定されたのが、画像の江戸小紋です。
背中に銀糸で縫い紋を入れ、茶会モード全開。
自分では絶対選ばない、紅色の鮫小紋。。。
黒地の有職文様を横段に配した袋帯にしたのが、唯一地味好みのアタクシのこだわりでした。赤系の着物に合わせる帯なんて、今でも考えつかない。。。ってか今なら黄色でもオッケーかも。。。遠い目。
これは、結果的には大正解でした



実はこの着物だけは、30代になっても40代になっても、妙に老けもせず、いつもそれなりに若々しく、お肌の衰えも感じさせずに、帯を替え小物を替えて、ずっと着続けていられるのです



おばさんの見る目は正しかった。
好みだけで突っ走ってはいけないかも。。。な~んて、ちょっと思わせてくれる着物でした。ま、普段は自分の好み全開、基本的に人に勧められたものは選ばないんだけどね~。
アタクシの江戸小紋誂えの顛末でした


。。。その後、江戸小紋を買う機会はないです


 あの時は、気分が変わったらもう1枚。。。な~んて考えたのが嘘みた~い


紬の方がどうしても楽しいので、そっちばかり。お茶席用着物はどうでも良くなっちゃった。気分的に仕事着に降格。。。



気張る時には訪問着、お手前をする時は色無地か江戸小紋で、4・5枚の着物を、帯で取っ替え引っ替えすれば全然オッケーなんですわ。わはは。
茶道の世界ではアタクシはまだまだひよっこ扱い。五月蝿いおばちゃんがいっぱいいるから(アタクシの方がキャリアが長い場合が度々ですがね~いいの、いつまでもひよっこで


) 最近は何処の集まりに出ても、アタクシが最年長だったりしますが

 茶の湯の世界では。。。90歳の大先生が、自分にお手前させろとむくれる世界です。平和ですね


 

いつも読んでいただいてありがとうございます
励みになります、ぽちっとな
 
 
 






 
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Comment

No title 

タイトル見て、『ああ、呉服屋とのバトルかしら…』と思ってたら、いい話だったんですねえ♪(笑)
素晴らしい販売員もいたもんです。…当時だって既に『ノルマでがんじがらめの、とにかく売っちまえばいい!』な販売員、多かったでしょうに。
老舗デパートの呉服販売員だからこそ、でしょうか。
大手チェーン呉服店だとそうはいかないですよねー
  • posted by あすか 
  • URL 
  • 2011.11/17 04:25分 
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No title 

はじめてコメントさせていただきます。ミートンと申します。いつも本当に楽しみに拝見させていただいてます。私もブログを始めたので思い切ってコメントさせていただきました。
ピンクの江戸小紋とてもお似合いですね。私も若い頃作りましたがな…もっと赤い感じなので今は娘がお茶会の手伝いに着ています。
それにやはりデパートの改装セールで超お買い得で20年前くらいに手に入れた加賀友禅。ずっと重宝しています。
着物って良いですね。これからもずっと応援しています。がんばって下さいね~
  • posted by ミミ 
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  • 2011.11/17 09:30分 
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No title 

呉服屋バトル、中々無くてね~(幸せなんだか、ネタにならなくてつまらないんだかーー;)訪問着を見せられたら、「あらぁデザインがつまらない。こんな平凡なモチーフでもレイアウトを私にさせればもっとステキになるのに」と言い放ち、嫌われちゃうんで。
そう、これは自分が思った以上の買い物をした過去の思い出。。。
ってか、茶道用の着物を買わない言い訳っていうか(^^;)
  • posted by たま 
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  • 2011.11/17 22:14分 
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No title 

はじめまして♪
お茶会に江戸小紋、とっても便利ですよね~。
当方の先生が、抹茶色鮫小紋を作って、「トシ相応に見えすぎて大失敗!」って(^^)先生80歳。江戸小紋は、案外明るいお色の方が、映えるみたいですね~。
これからもどうぞ宜しくお願いしますm(^^)m
  • posted by たま 
  • URL 
  • 2011.11/17 22:22分 
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No title 

あら~いいお話♪
そうやって人に見立ててもらうのって、自分の凝り固まったアタマをほぐしてもらえていいかも…。
もちろん、売らんかな売らんかなの商売人じゃなくて、一着物人がいいですね。
しまったー、私の手持ち江戸小紋は焦げ茶に黒。
明るい色かー。なるほどなぁ…。
  • posted by べにお 
  • URL 
  • 2011.11/17 23:37分 
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No title 

べにお様、江戸っ子だから(笑)四十八茶を地でいってますよ(^^)
でも50歳くらいになったら老けて見えちゃうかもしれません。そしたらもう一枚買う?派手なキラキラしい帯でしのぐ手もありますよね~。
今はネットで安く反物を買えるので、似合う色探しに、試着遊びにお店に行くといいかも。
買わなくても大丈夫(守ってあげるから!)私と一緒に行きません?
どんな色が似合うのか、見たい♪
  • posted by たま 
  • URL 
  • 2011.11/17 23:50分 
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No title 

可愛いお写真ですねー。
私も近い色の江戸小紋(鮫ではありません)持ってます。着物知識ゼロだった頃で、おばや呉服屋さんに勧められるがままに。
何か重くって着るのが難しくって、3回くらいしか着ていないので、おばたちのセンスを信じて、30代は終わってしまったけど、残りの40代がんばって着ます!
  • posted by ミル 
  • URL 
  • 2011.11/18 12:57分 
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No title 

んまあ! 守っていただけるのねん♪
それは素敵。お見立てしていただきたいわ~。
初めて色無地を作った時に、他人様にお見立てしていただいたら、ことのほか評判が良かったのですよ~。
その時は、私が目をつけていたのは抹茶色、見立てていただいたのはビリジアングリーン。
どうも濃いめの色の方が顔立ちに映えるらしいです。
たまさんのお見立てだとどんな新世界が広がるのかしら?
わくわくわくわく…♪
そう、私は千葉生まれ千葉育ちの江戸っ子…。
  • posted by べにお 
  • URL 
  • 2011.11/18 20:15分 
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No title 

ありがとうございます、ミルさま~。
色無地だと紅色やピンクなんてお色目は無理な年齢ですから、江戸小紋は、着用可能期間が長いですよ。私も次の茶会に久しぶりに着ることにしました(^^)アラフィフですが、オッケー!帯周りをどうするか、ゆっくり考えます♪
  • posted by たま 
  • URL 
  • 2011.11/18 20:58分 
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No title 

な~るほど!ビリジアングリーン、な~んて珍しいお色でしょ。
濃い色味は案外難しいんですよね、帯も選ぶし。
そういうのがお似合いなんですね~楽しいですね~。

売れ売れ攻撃されるとゆっくり遊べないじゃない?
色で勝負の着物だからこそ、たくさんまとってみたいですよね~。
(遠い地方から見ると千葉も江戸の一部らしいっすよ。首都圏くくり。県民性の区別がつかないですよね~)
  • posted by たま 
  • URL 
  • 2011.11/18 21:09分 
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