2020.02/03 [Mon]
令和2年の初釜。
ごきげんよう。
1月中ばを過ぎたよく晴れた日。
社中の先生のお宅で初釜でした。
最初のお席入りのときのお道具とつくばい、掛け軸、花は結び柳。
歩きにくい藁草履(笑)
茶懐石のあとの、鳴りもので呼ばれてからのお席入りのときのお道具。
食事をする座敷では、障子越しに庭の葡萄棚が影になって見えます。
冬の太陽の位置だからこその、風景。
3年ほどまえから、茶懐石はフルコース作らないで、お弁当を頼むことにしました。
自分たちで作ったほうが美味しいのですが、指導なさる先生もご高齢なので、少しでもラクにできるように。
豆ご飯・焼きもの代わりのサワラの西京焼き・湯葉と海老と里芋の煮たもの・卵焼き・その他。
暖かいものを供したいものだけ、作っています(担当が決まっている)
お味噌汁(鞠麩と菜の花。京風の白味噌に和がらしを添えて)
碗もの(海老しんじょと椎茸。彩りに三つ葉)
箸洗い(松の実)
八寸(画像失念。今年の海のものはからすみ、山のものは金柑の甘煮)
湯桶を出して、お漬物と残りご飯で湯漬け。
主菓子(おもがし)は、裏千家の初釜のお菓子・花びら餅を、特別に作ってもらっています。ウチは表ですが、メンバー一同、表千家の初釜のお菓子より裏千家の初釜のお菓子のほうが好きなのですわ(誰に謝るのか知らんが(家元?爆)とりあえずごめんね)年に1回のお楽しみです。
甘いものあまり好きじゃないわたくしも花びら餅はたまに食べたくなるのです。季節のうちに、デパ地下の和菓子屋さんであちこちのを試したんですけど、同じものってひとつもないんですねーー。味噌餡の味とかゴボウの歯応えの残し方とか、そもそもの紅白の餅すら全然違う。わたくしは初めて食べたのが先生のところでの初釜なので、この味に慣れきっていて、他所のが買えないのでありました。
お干菓子は、蕗の薹・飴・干支の味噌煎餅。
炭手前(すみでまえ)は姉弟子Sさんの担当。
お濃茶・お薄席ではお正客(しょうきゃく)を担当なさいます。
薄藤色の色無地に、お嫁さんのお母さまからいただいた(締める機会がないからと)きりばめ柄の袋帯。
半東(はんとう)はMさん。
着物は下記に別画像で載せました。
お濃茶はいつも、先生が点ててくださいます。
飲んだあとがビロードのようななめらかさのお濃茶は、抹茶嫌いのわたくしでも、苦味もまったくなくて美味しいと思うのでした。しょーもないんだけど自分で点てるとこうはいきません。はっきり言って不味いのーー(爆)精進が足りないのでしょう。
先生がお召しのは、濃い木賊色(とくさいろ)と抹茶色を桶絞りで区切った紬地の訪問着。
お薄は若手が交代で担当しました。
昨年還暦を迎えたウチの義妹が若手に入る衝撃(爆)いや笑ってる場合か。わたくしも若手の一味です。先生はある時期から新しい生徒さんを採ってないので、ウチの義妹やわたくしは今後も永遠の若手なのでした。
っつーかわたくしは健康上の理由もあってお稽古を中断して久しいので、忸怩たる思いです。
ウチの義妹も息子が生まれてお稽古をずっとお休みしてましたけれども、このたびようやっと再開しました。親を見送り、子供たちも大きくなって、それなりに仕事もあって金銭の自由があり、時間の融通も効くようになったのでございます。
女の人の人生って、いろんなステージがあるよね!
今、この1点だけで、何も諦めなくていいし、無理に頑張らなくてもいいと思いました。
ウチの義妹の着物は別記事にします。
先生は米寿を過ぎて、まもなく90歳。。。いつまでも元気でいて欲しいです。
とても充実した1日でした。
姉弟子さんたちの中でも特に、おされが大好きなおふたりに、画像いただきました。
Mさんのシルバーグレイからチョコレート色へのぼかしと鹿の子絞りの訪問着は最近新調したもの。
新年に新しいものを初おろしする気持ちって、清々しいし楽しいですよね(笑)
小物1つでもいいし、このように大物ならなおいい(笑)それより何よりも、70歳を過ぎて、新しい訪問着を作って着る、その意気込みにこそあやかりたいと思いました。気持ちくらい、前向きでありたい。
そーいうわたくしは今回、新品の白足袋をおろしただけだけれども(笑)
綺麗な銀髪におなりのIさんは、髪色が明るくなったら、色半襟がしっくりくるようになったとおっさってた。正式なお茶席では駄目なのはもちろん承知、内々の集まりだからこそ、のおされココロっす。
青味の勝ったブルーグレイの色無地と能装束からとった袋帯で。小物類もブルーグレイでした。
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- at 18:10
- [茶道・お茶事の記録と着物]
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なるほどー
年代の違うお弟子さん同士、長いお付き合いになると、人生のステージが色々見えるんでしょうね。
そーか、そういうお付き合いのためにも、若い時から弟子入りしていると、人生、また違ったものになったのかもなぁ。。