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まおじゃらん

着物と猫と、ときどき絵画。

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正絹絽の喪服を小紋にしてみた@ゆっち先輩のリメイク

ごきげんよう


また少し暑さが戻ってきちゃったかな@首都圏西部。
それでもあの7月の酷暑にくらべれば、ぜーーーんぜんマシですわ。あの時期が異常だっただけだと信じたいです。なにしろ毎日サウナにいるような気候でしたもんねーーー。
わたくしはもう8月は諦めましたので、早く終わって9月になるのを待つばかりでございます。


さて今日は、ゆっち先輩の着てらしたものの解説をしますーーー(^^)



 





黒地正絹絽に金銀螢ぼかし柄の小紋。
白い絽に流水と抑えた色合いの金魚刺繍の帯。

撫松庵(でしたよね?)
帯の柄がちゃんと出た画像がなかった(><)残念なり。小振りの帯結びも涼しそう。
ひめ吉さんちの刺繍半襟『くらげ』
雌黄色(しおういろ。日本の伝統色から)らしいぼかしの帯揚げ。
墨色?の帯〆。
ひめ吉さんちの黒蝶貝の帯留め『くじら』

夏を意識して、全体に海水のイキモノと淡水のイキモノをコラボさせたのでございます(海!だけでは統一できず、淡水(金魚)だけでも統一できなかったそうな。本人談^^;)








 


さてこの黒地の絽小紋、元は五つ紋付きの喪服でありました。
イマドキは遺品を分け合う子供の数も少ないですし、着物を着るヒトはなお少ないのが現状です。そうして、亡くなったおばあさまお母さまお義母さまおばさま???等々、お身内のかたの五つ紋付きが、最終的にゆっち先輩の元にやって来たのでありました。
絽の五つ紋付きだけでも何枚もある事態です。
だけれども、そうそう夏の五つ紋付きを取っ替え引っ替え着る機会などありません。伝統芸能等で舞台に立つかたは必要なのかな?まあ現実的には、自分のもの1枚があれば一生充分でございます。
だけれども、いい喪服とは、ただ単に黒1色で染めたものではありません。「黒下の赤」などは有名ですが、とにかく深い真っ黒に染めるためには、手が掛かっているものです。そのために、正絹生地だっていいものが選ばれる。特にそういう傾向があった時代がありました。
そのような明らかに良い生地、良い染めの五つ紋付きが何枚も。。。ゆっち先輩はかなーーーり途方に暮れた。正直困った。だからってこのようなブツを、ゴミ(資源ゴミ)として処分するのはどうしてもためらわれるのでありました。そう、ニッポンのDNAが囁くのですわ、布を捨てちゃなんねえ、と。
もう傷んだりシミやカビがあってどうしようもなければ、最悪捨てるしかなく運が良ければ部分的にリメイクするなりしてもらうのでしょうが、まったく着られた形跡のないこれらを、着物としてちょっとは陽の目を見せてやりたかった。。。ああ、その気持ち、ホントによくわかります。
そこでゆっち先輩は、夏の五つ紋付きを、夏の軽いおされ着、軽い小紋にリメイクすることを思い付いたのでした。

喪服を小紋に変える、そのネックは、黒い地色を抜くのは至難の業、という事実です。いい染めの黒はもうそれだけで完結している。するとできることは、黒の上から色を乗せる。。。そうしてこの小紋に関しては、螢ぼかしを全体に散らしたらどうかしら???と考えたのでありました。
ゆっち先輩曰く、
「あすか師匠のように勇気(蛮勇)があれば、自分でやってみる手もあったと思うんですけど、義母さんの遺品でもあるしその勇気は出なかった。つくづく悔やまれます」
(爆)
確かにあすか師匠は、蛮勇お直しで、シミ隠しに絵を描き加えたり、スプレーでぼかしを作ったり、様々なアイディアを実践なさってますが。。。そのあすか師匠だって、入学式に着るつもりだった訪問着に蛮勇お直し仕掛けて、カレー風味を発動しちゃったこともあります(師匠のブログで確認してちょ)猿も木から落ちる、弘法も筆の誤り。。。違うか?(爆)
なので一般人がそのような蛮勇お直しを真似る勇気は、中々出ないでしょう。
そうしてゆっち先輩は、悉皆屋さんと相談して、全体に螢ぼかしをかけてもらうことにしました。
さてこの金銀という色のチョイスはどなたが?わたくしったらそこんとこツッコんで尋ねるのをうっかり忘れてしまった。この金銀の螢ぼかし小紋を拝見したときわたくしはとっさに、童謡「ほたるこい」を思い出しておりました。あの歌詞で歌われる「あっちの水はにがいぞ、こっちの水はあまいぞ」の植物ですよ奥さん。子供のころ、夏、花を摘んで密を吸った覚えがある、あの植物は、金銀色の花が咲いてましたよね、奥さん?
本州の山野に自生してるけど、北海道にはあるのかしら?たった今、WIKIで調べたら、スイカズラという植物らしいです。
。。。てな訳でわたくしは、これなんやらいい柄の小紋だなあ。。。と思った次第(笑)
さてこのようなぼかし柄は、素人考えではそんなに難しくない気がいたします。ゆっち先輩もそう思ったし、わたくしもそう思った。だってあすか師匠もやってたし(←判断基準はそこ)
けれどもこのようなぼかしを、大きさを揃えつつ染料をしっかり定着させつつバランスよく散らすためにプロが手がけるのは、かなーーり面倒なのだそうです。技術も要るし気も使う。その手間は、現実に、お値段に反映されています。
実はゆっち先輩はこれ以外に、やはり夏の五つ紋付きを絽小紋にしたものがあるのですが(だって何枚もあるからね!死蔵しないためにいろいろと考えたんですわ。その気持ちわかるーーー)、そちらは型染めで色挿ししたので、どうやらそんなに大変じゃなかったようなのです。型染めのほうと螢ぼかしでは手間賃が倍ほども違う。あらまっっっ
職人さんの苦労というのは、見掛けでは全然わからないもんですねーーー(^^;)
てな訳で、予想外にかかってしまったこの螢ぼかし。。。仕上がりはやっぱりさすが、な感じです。五つ紋もキレイに隠されてますし。正直、多少失敗しても自分でやって良かったんじゃね?的な思いがうっすらとよぎるも、やはり失敗したらどうしようとも思うし、怖いですわ。
ってかこのような技を、蛮勇で、おのれで試してみるあすか師匠は、やっぱり凄いですよ(爆)これをお読みの奥さんがたで、ちょっとやってみたいと思ったかたは、是非挑戦してみて欲しいです。サイタマのリサイクルショップで540円だったら、失敗しても痛くないと思います(笑)
もちろん、あまり着る機会がないのにお身内のかたの五つ紋付きを引き取ってしもうたどないしよ?とお悩みの奥さんがたも、型染め共々、参考にしてみてくださいな。悉皆屋さんには大体万単位のお支払いになるようです。何かしらの思い切りがつくのではないでしょうか。


いつも読んでいただいてありがとうございます。


https://fashion.blogmura.com/kimono/ranking.html





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Comment

No title 

悉皆屋さんでも、金彩の補正にアクリル絵の具使うそうなので、ステンシルの技法でできないかな~?と常日頃考えておりましたが、こんなすてきな実物が!!
ちなみに100均のアクリル絵の具はあんまりおすすめしません。
擦れに弱いので取れるかも。
  • posted by 羽衣 牡丹 
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  • 2018.08/21 18:54分 
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No title 

お答えします。
金銀のアイデアは、悉皆屋さんです。
私は銀だけでもいいかな(お金かけたくない)と思ったんですが、前回が銀だけだったのでお勧めに従いました。
  • posted by ゆっちのハハ 
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  • 2018.08/21 19:11分 
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亜雅紗

素晴らしいわ、素晴らしいわ!ゆっち様!!これが五つ紋の喪服ですってぇ?!お値段かかるのも仕方ないのでは?だって螢ぼかしとっても上品で涼しげでステキなんですもの。

めぼしいものを義妹が持っていって心おきなくなんでも洗濯機に放り込んだ(そしてわりとどれもなんともなかった)ワタクシとはえらい違い。

でもここまで来たらもう乗りかかった船ですわ。一番安いと思われる喪服をあすか様に丸投げして蛮行お直ししてもらう企画とかいかがでしょう?あっちこっちに猫の目だけ描いて猫の目小紋とか(もちろん五つ紋は猫の白眼にしちゃう)とか白でクジラかいて白鯨小紋とか。夢が広がりませんか?
  • posted by tar***** 
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  • 2018.08/21 19:29分 
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No title 

へええ。
先に着姿を拝見した時にはまさかそんな背景があったとは思いもよらず。
綺麗な暈しのお着物だなあ。素敵だなあ。
としか思わなんだ!
そうだったんですね~。大事に着ないといけませんね。
そりゃ蛮行お直しができるのならそれが一番フトコロには優しいでしょうけど失敗した時のダメージを考えたらなかなかできる事じゃありませんよねえ。
ああ、でも。やってみたいと云うチャレンジ精神が沸々と湧いてくるのはなぜ。
そして水棲生物づくしが涼しげで好いですねえ
  • posted by ほあかばりきるま。 
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  • 2018.08/21 20:33分 
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No title 

ワタクシ、本文読む前に画像とタイトルで判断して『…あら、染めQで綺麗にリメイクできましたねえ』とか思ったのだった…
職人技だったとは!!
ああ、でも染めQだとこのようなピンポイントは難しいですが、エアブラシだったら絵を描く人ならさほど難しくないんじゃね?と思いました。
しかし喪服の黒ってこと考えると色がなかなか乗らんだろうし、やっぱり職人にお任せした方が正解でしたでしょうか。
…だって150円でちゃくちゃくちゃくで買った品じゃないんだし!!(笑)
…亜雅紗さん、カレーの悪夢再びになっても知らないですよ。
と云うか送料考えたらちゃくちゃくちゃくで150円喪服買った方が安い。と云うかやりませんよ、あたしゃ。
  • posted by あすか 
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  • 2018.08/21 20:53分 
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No title 

私 逆に紋部分を黒で染めてみたことありますわ‥
いや染めるっつーか黒マジックで塗りつぶしたっつーか‥(;^_^A
結果は大失敗!(つД`)ノ
他の色なら割とどうにかなったかもしれないけど 黒って簡単そうでマジ厄介ですわ‥(´Д` ) 余計に紋が目立ったのでした‥
モノは悪くないみたいだったので リメイクする方に差し上げましたわ

イイなあ~♫ このアイディア
染めQぶっかけ方式でやってみたい気がムラムラと‥
  • posted by てんてん 
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  • 2018.08/21 20:55分 
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亜雅紗

あら、カレー付け下げ再び、を見抜かれてしまったかしら。つれないですわ、あすか様_(^^;)ゞ
  • posted by tar***** 
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  • 2018.08/21 23:30分 
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No title 

たまさん、こんばんは
ゆっち先輩のお着物にそんな逸話があったとは。。。
万単位か。。。記憶に残しておきませぅ
  • posted by ふでぺん 
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  • 2018.08/22 01:50分 
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No title 

木綿こけし

うちにも絽の喪服3枚あるーーー😭😭
そめQは難しいのですね。。。。。
万単位かーー。

でも素敵です。😆😆
いいなあ😹
  • posted by mom***** 
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  • 2018.08/22 16:36分 
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No title 

> 羽衣 牡丹さん(^^)ああ型染めはまさしくステンシルですもんね。問題はやはり染料の定着度合いかと思われ。黒地に色を乗せるのは結構大変ですもんねーー。牡丹さん是非やってみてーー(笑)
  • posted by たま 
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  • 2018.08/23 12:43分 
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> ゆっち先輩(^^)金銀2色使いのぼかしが、全体に奥行きを深めてましたよね。悉皆屋さんGOOD JOB!
  • posted by たま 
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  • 2018.08/23 12:44分 
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No title 

亜雅紗さま(^^)もし新しく正絹の絽小紋を作ろうと思ったら、生地代&仕立て代が必ずかかるので、仕立て上がって着るあてのない絽の喪服をリメイクしたほうが安上がりでしょうね。いい悉皆屋さんと職人さんに出会うのが必須ですが。
ただ、北海道の夏は気候的にも正絹着物を着てもいいと思うんですけど、東京ではすぐにお手入れに出す羽目になるし…うーーーん(^^;)正絹は涼しいとは言いますけどね、うーーーん(^^;)汗かき暑がりの私には踏ん切りがつきませんわ(^^;)長羽織にするのはどないやろ?あああ仕立て直し代がかかるのか(^^;)
  • posted by たま 
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  • 2018.08/23 12:53分 
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> ほあかばりきるま。さま(^^)喪服のままだったら確実に死蔵されちゃいますもんね、とてもいいアイディアだと思いますわ。自分でやったら着られないものになるやも知れず、専門家にお任せするのが絶対確実ですよねーー。
  • posted by たま 
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  • 2018.08/23 12:56分 
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> あすか師匠(^^)黒地ってのがネックだと思いますわーー。色が乗りにくいし。五つ紋を確実に消さなければならないのだし。
でもまあ師匠が普段からいろいろと蛮勇お直しをなさってるおかげで、ゆっち先輩もインスパイアされてこのようなものを手がける気になったので、師匠さまさまですよ(笑)
  • posted by たま 
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  • 2018.08/23 13:00分 
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mii*****さま
utaさま
keitaさま
yud*****さま
すのうさま
aoi*****さま
ナイスありがとうございます。
  • posted by たま 
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  • 2018.08/23 13:01分 
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> てんてんさん(^^)えええそんな冒険を!ひとつ紋つきなら、背中の紋だけ隠せば色無地として使えるけど、喪服は五つ紋付きですもんねーー、それに黒地に抜いた紋はかなりやっかりですわ。
自分だったらどうするかなーー。考えさせられましたわ。
ナイスありがとうございます。
  • posted by たま 
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  • 2018.08/23 13:06分 
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No title 

> ふでぺんさん(^^)正絹の絽小紋のお値段プラス仕立て代と比べるとお安いかと思います。リサイクルで買えればもっとお安いけど、今回のキモは、既にある絽の喪服の使い道ですもんね。
  • posted by たま 
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  • 2018.08/23 13:09分 
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No title 

木綿こけしさま(^^)五つ紋付きってのが、喪服を何かに使い回そうとするとき立ちはだかる部分だと思いますわ。家紋が重いっつーか(爆)違うか(^^;)生地としてだけ活かすか、リメイクするか。考えちゃいますよねーー。
  • posted by たま 
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  • 2018.08/23 13:12分 
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No title 

なな吉です。
ゆっち先輩の蛍ぼかし、お会いしたときは真横に座っていたため全体像が見られなかったので、こうしてお写真で見ることができて本当に素敵だったなあと再確認しましたです。
絽なためか喪服の黒が良い黒なためか、隣に座っていてもなんだか涼やかに感じました。良い着物が発する気配というのかしら。

ところでたまさま、前回の記事の私の着姿になんだか沢山お褒めのコメントを頂いて恐縮してます~
老化はしっかりしてますよ~表面積少なくて分かりにくいかもですが。笑
  • posted by ohi*u*iya 
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  • 2018.08/24 22:44分 
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No title 

なな吉さま(^^)もっと細かいとこ画像に撮らせてもらって、着物の詳細も教えていただければ良かったですねーー。お時間がなかったのが残念ですーー。着物好き、特に私のところを訪問してくださる方々は、他のかたの着物姿が大好物なんですわ(笑)画像をどかんと使わせていただいてどうもありがとうございます。
  • posted by たま 
  • URL 
  • 2018.08/26 14:40分 
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