2018.01/15 [Mon]
小紋の反物を仕立てる場合、柄の取り方で雰囲気が変わる事例。
ごきげんよう


本日は、わたくしの千總の反物を例にして、やらかし具合を検証してみたいと存じます(笑)
こちらの千總の型染め京友禅小紋は、元々呉服屋さんの展示品だったものが色焼けしてしまい、激安で購入したブツでございます。
こちらは、特に濃い青磁色の部分のミミ焼けがヒドかったのです。でもわたくしは、滅多にはんなり柔らかものに眼がいかない分、珍しく気に入った色であるこの反物が、どうしても諦め切れなかった。仕立てで工夫できるのでは?と浅はかにも考えたのでした。
そこで、着物問屋の担当さんと相談しました。
このような、1反の左右の色目が大きく違う意匠の場合、着やすい仕立てとしては、図Aの追っかけが無難な選択と言えます。全体に色目が散らばりバランスもいいのです。濃い部分をオクミに持って来るか薄い部分をオクミにするかどうかで雰囲気も変わります。こういう楽しみは、着物をお誂え仕立てする醍醐味とも言えましょう。
しかし正直、当時(20年ほど前)わたくしの裄1尺8寸を素直に仕立てるには若干キビシかった。裄1尺8寸というと必ず!仕立てをする和裁士さんから確認の電話が入ったほど、イマドキとは条件も違いました。その上、図Aの追っかけにするとどうしても背中心に色焼け部分が来るので、さほどの焼けじゃなくても目立ってしまうであろう。。。と考えられました。
そうして、図Bの配置で仕立ててもらうことに決めたのでございます。




本日は、わたくしの千總の反物を例にして、やらかし具合を検証してみたいと存じます(笑)
こちらの千總の型染め京友禅小紋は、元々呉服屋さんの展示品だったものが色焼けしてしまい、激安で購入したブツでございます。
こちらは、特に濃い青磁色の部分のミミ焼けがヒドかったのです。でもわたくしは、滅多にはんなり柔らかものに眼がいかない分、珍しく気に入った色であるこの反物が、どうしても諦め切れなかった。仕立てで工夫できるのでは?と浅はかにも考えたのでした。
そこで、着物問屋の担当さんと相談しました。
このような、1反の左右の色目が大きく違う意匠の場合、着やすい仕立てとしては、図Aの追っかけが無難な選択と言えます。全体に色目が散らばりバランスもいいのです。濃い部分をオクミに持って来るか薄い部分をオクミにするかどうかで雰囲気も変わります。こういう楽しみは、着物をお誂え仕立てする醍醐味とも言えましょう。
しかし正直、当時(20年ほど前)わたくしの裄1尺8寸を素直に仕立てるには若干キビシかった。裄1尺8寸というと必ず!仕立てをする和裁士さんから確認の電話が入ったほど、イマドキとは条件も違いました。その上、図Aの追っかけにするとどうしても背中心に色焼け部分が来るので、さほどの焼けじゃなくても目立ってしまうであろう。。。と考えられました。
そうして、図Bの配置で仕立ててもらうことに決めたのでございます。

しかし実際にこの配置は、こうして図で見るよりも、真ん中の薄い色目部分が膨張して見えました。痩せてスマートなヒトであればあまり問題なかったのかもしれませんけれどもわたくしは若いときから小デブ気味であった(泣)まあそれでもあくまで小紋長着なので、着付けてしまえば背中の真ん中には帯が来るのですわ。なので、脇を濃い色目真ん中を薄い色目にしても、さほど違和感はないであろうと思ったのです。事実、小紋長着として着ている分には、あまり気になりませんでした。
。。。やがて歳月は過ぎて、さすがにこの着物を長着として着るにはちと勇気が要るかもよーーー?ってな事態がやって来ました。それはまあしょうがない。よく頑張ったよ自分。
そうしてハタと回りを見回すと、この色目は、ウチの姪っ子にとても似合うと思われました。長着のままとっといて姪っ子に着てもらおうかなんなら姪っ子サイズに仕立て直してもいい。。。などとも考えた。でも、でも、非常に残念なことに、ウチの姪っ子はそういうキャラじゃなかった。全力で拒否られるのでございます非常に残念ながら。無理強いして嫌われるのもなーーーそれほどのことじゃないよなーーー。いつか気が変わるかもしれないけど、この伯母は気が短いのよ。姪っ子とは血が繋がってないのですけど(何しろ夫の実妹の子供だもんね!)何故だかキャラとか体質とかそっくり(><)どーいうこと?相当な頑固ものだと知れます。そして気が短い伯母のほうは、着ない状態のまま箪笥に仕舞われているのがちょーストレス(しょーもなーー)。
こうして千總の小紋は、長羽織に仕立て直されることになりました。元々着る着物は紬が多いので、小紋長着よりも羽織もののほうが出番が多いであろうと思われました。いいトシぶっこいても羽織ものは派手でいいよねーーーっつー判断で、まだ当分の間わたくしが楽しめるように。着物問屋さんのお仕立てキャンペーンで仕立て代が非常にお安いときにお願いしました。
そのとき、今の着物問屋の担当さんは、
「羽織ものにするなら、生地の取り方を変えたほうがいいのでは?」
と提案してくれました。追っかけ(図A)にしたほうがいいのではないかと。
解き洗い張りに出して、ミミ部分の色焼け具合を確認してもらいましたが。。。帯がなければ余計、背中心に色焼けが来たら目立つよねーーー(^^;)
結果また着物と同じ仕立てかたを選ぶことになったのでございます。

人間には厚みがあるので、ハンガーに掛けて見るのと実際着て見るのとでは、やはり見え方が違うのでございます。
こう見ると、背中が帯で分断されるっつーのは案外すごいことだったんですね。
長着のときより、背中が膨張して見えるのよーーー、奥さん(爆)
これ、成功か失敗か、と問われたら、
「失敗じゃね?」
と答えるしかない(爆)
もしこれが初めての長羽織で、最初の仕立て直しの1枚であったらば。。。結構ショックかも知れませんよ。仕立て代も馬鹿にならないですし。わたくしの場合は。。。まあいいわ(笑)もうどうしようもない。こうしてネタにして憂さを晴らしときますわ。前から見た様子は、「追っかけ」仕立てよりもこっちのほうが好きなんですけどね。
でも人体というのは立体的だから(苦笑)
奥さん奥さん、お誂えのときはよーーーく考えてね、わたくしの屍を越えてくれていいのよ(爆)
でもちょっと妄想してみたくなったので、もしこの長羽織を「追っかけ」で作ったらどんな感じになったか、おおまかですが試しに画像に手を入れてみましたわ。
現物を見るとやはり、濃い青磁色部分が薄く焼けてるのがわかるのです。
最初に色掛けして直す手だてもありました。
でも、とてもお安く!反物を手に入れたのがこの場合のキモだったんですわ。色掛けに大金を出すなら、ハナから難有り品など買わないでありましょう。型染めなんだし、探せば同じのもあったはずだし。
でもわたくしはそれをしなかった。お安い反物で楽しみたかったのでございます。
これも最善を尽くしたと言えましょうか。
っつーか、めっちゃ自己肯定力が高い。。。わたくしの、性質上の利点でございますれば(爆)
。。。やがて歳月は過ぎて、さすがにこの着物を長着として着るにはちと勇気が要るかもよーーー?ってな事態がやって来ました。それはまあしょうがない。よく頑張ったよ自分。
そうしてハタと回りを見回すと、この色目は、ウチの姪っ子にとても似合うと思われました。長着のままとっといて姪っ子に着てもらおうかなんなら姪っ子サイズに仕立て直してもいい。。。などとも考えた。でも、でも、非常に残念なことに、ウチの姪っ子はそういうキャラじゃなかった。全力で拒否られるのでございます非常に残念ながら。無理強いして嫌われるのもなーーーそれほどのことじゃないよなーーー。いつか気が変わるかもしれないけど、この伯母は気が短いのよ。姪っ子とは血が繋がってないのですけど(何しろ夫の実妹の子供だもんね!)何故だかキャラとか体質とかそっくり(><)どーいうこと?相当な頑固ものだと知れます。そして気が短い伯母のほうは、着ない状態のまま箪笥に仕舞われているのがちょーストレス(しょーもなーー)。
こうして千總の小紋は、長羽織に仕立て直されることになりました。元々着る着物は紬が多いので、小紋長着よりも羽織もののほうが出番が多いであろうと思われました。いいトシぶっこいても羽織ものは派手でいいよねーーーっつー判断で、まだ当分の間わたくしが楽しめるように。着物問屋さんのお仕立てキャンペーンで仕立て代が非常にお安いときにお願いしました。
そのとき、今の着物問屋の担当さんは、
「羽織ものにするなら、生地の取り方を変えたほうがいいのでは?」
と提案してくれました。追っかけ(図A)にしたほうがいいのではないかと。
解き洗い張りに出して、ミミ部分の色焼け具合を確認してもらいましたが。。。帯がなければ余計、背中心に色焼けが来たら目立つよねーーー(^^;)
結果また着物と同じ仕立てかたを選ぶことになったのでございます。

人間には厚みがあるので、ハンガーに掛けて見るのと実際着て見るのとでは、やはり見え方が違うのでございます。
こう見ると、背中が帯で分断されるっつーのは案外すごいことだったんですね。
長着のときより、背中が膨張して見えるのよーーー、奥さん(爆)
これ、成功か失敗か、と問われたら、
「失敗じゃね?」
と答えるしかない(爆)
もしこれが初めての長羽織で、最初の仕立て直しの1枚であったらば。。。結構ショックかも知れませんよ。仕立て代も馬鹿にならないですし。わたくしの場合は。。。まあいいわ(笑)もうどうしようもない。こうしてネタにして憂さを晴らしときますわ。前から見た様子は、「追っかけ」仕立てよりもこっちのほうが好きなんですけどね。
でも人体というのは立体的だから(苦笑)
奥さん奥さん、お誂えのときはよーーーく考えてね、わたくしの屍を越えてくれていいのよ(爆)
でもちょっと妄想してみたくなったので、もしこの長羽織を「追っかけ」で作ったらどんな感じになったか、おおまかですが試しに画像に手を入れてみましたわ。
現物を見るとやはり、濃い青磁色部分が薄く焼けてるのがわかるのです。
最初に色掛けして直す手だてもありました。
でも、とてもお安く!反物を手に入れたのがこの場合のキモだったんですわ。色掛けに大金を出すなら、ハナから難有り品など買わないでありましょう。型染めなんだし、探せば同じのもあったはずだし。
でもわたくしはそれをしなかった。お安い反物で楽しみたかったのでございます。
これも最善を尽くしたと言えましょうか。
っつーか、めっちゃ自己肯定力が高い。。。わたくしの、性質上の利点でございますれば(爆)
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- at 13:30
- [ざっくりと着物の話2017~2019]
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お誂えの醍醐味。うーん、遠い世界ですわぁ(;^_^A
同じ反物でも、こうも違うんですねぇ。
ヤケさえなければ、やはり「追っかけ」の方が羽織にはいいんでしょうけど...
他所様の事なのに凄くモヤりますわ(苦笑)
きっと何年も先になるとは思いますが、もしお誂えの機会があったら参考に致します!(あるかな〜?)