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まおじゃらん

着物と猫と、ときどき絵画。

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小紋の反物を仕立てる場合、柄の取り方で雰囲気が変わる事例。

ごきげんよう




本日は、わたくしの千總の反物を例にして、やらかし具合を検証してみたいと存じます(笑)
こちらの千總の型染め京友禅小紋は、元々呉服屋さんの展示品だったものが色焼けしてしまい、激安で購入したブツでございます。
こちらは、特に濃い青磁色の部分のミミ焼けがヒドかったのです。でもわたくしは、滅多にはんなり柔らかものに眼がいかない分、珍しく気に入った色であるこの反物が、どうしても諦め切れなかった。仕立てで工夫できるのでは?と浅はかにも考えたのでした。
そこで、着物問屋の担当さんと相談しました。
このような、1反の左右の色目が大きく違う意匠の場合、着やすい仕立てとしては、図Aの追っかけが無難な選択と言えます。全体に色目が散らばりバランスもいいのです。濃い部分をオクミに持って来るか薄い部分をオクミにするかどうかで雰囲気も変わります。こういう楽しみは、着物をお誂え仕立てする醍醐味とも言えましょう。
しかし正直、当時(20年ほど前)わたくしの裄1尺8寸を素直に仕立てるには若干キビシかった。裄1尺8寸というと必ず!仕立てをする和裁士さんから確認の電話が入ったほど、イマドキとは条件も違いました。その上、図Aの追っかけにするとどうしても背中心に色焼け部分が来るので、さほどの焼けじゃなくても目立ってしまうであろう。。。と考えられました。
そうして、図Bの配置で仕立ててもらうことに決めたのでございます。






しかし実際にこの配置は、こうして図で見るよりも、真ん中の薄い色目部分が膨張して見えました。痩せてスマートなヒトであればあまり問題なかったのかもしれませんけれどもわたくしは若いときから小デブ気味であった(泣)まあそれでもあくまで小紋長着なので、着付けてしまえば背中の真ん中には帯が来るのですわ。なので、脇を濃い色目真ん中を薄い色目にしても、さほど違和感はないであろうと思ったのです。事実、小紋長着として着ている分には、あまり気になりませんでした。
。。。やがて歳月は過ぎて、さすがにこの着物を長着として着るにはちと勇気が要るかもよーーー?ってな事態がやって来ました。それはまあしょうがない。よく頑張ったよ自分。
そうしてハタと回りを見回すと、この色目は、ウチの姪っ子にとても似合うと思われました。長着のままとっといて姪っ子に着てもらおうかなんなら姪っ子サイズに仕立て直してもいい。。。などとも考えた。でも、でも、非常に残念なことに、ウチの姪っ子はそういうキャラじゃなかった。全力で拒否られるのでございます非常に残念ながら。無理強いして嫌われるのもなーーーそれほどのことじゃないよなーーー。いつか気が変わるかもしれないけど、この伯母は気が短いのよ。姪っ子とは血が繋がってないのですけど(何しろ夫の実妹の子供だもんね!)何故だかキャラとか体質とかそっくり(><)どーいうこと?相当な頑固ものだと知れます。そして気が短い伯母のほうは、着ない状態のまま箪笥に仕舞われているのがちょーストレス(しょーもなーー)。
こうして千總の小紋は、長羽織に仕立て直されることになりました。元々着る着物は紬が多いので、小紋長着よりも羽織もののほうが出番が多いであろうと思われました。いいトシぶっこいても羽織ものは派手でいいよねーーーっつー判断で、まだ当分の間わたくしが楽しめるように。着物問屋さんのお仕立てキャンペーンで仕立て代が非常にお安いときにお願いしました。
そのとき、今の着物問屋の担当さんは、
「羽織ものにするなら、生地の取り方を変えたほうがいいのでは?」
と提案してくれました。追っかけ(図A)にしたほうがいいのではないかと。
解き洗い張りに出して、ミミ部分の色焼け具合を確認してもらいましたが。。。帯がなければ余計、背中心に色焼けが来たら目立つよねーーー(^^;)
結果また着物と同じ仕立てかたを選ぶことになったのでございます。









人間には厚みがあるので、ハンガーに掛けて見るのと実際着て見るのとでは、やはり見え方が違うのでございます。
こう見ると、背中が帯で分断されるっつーのは案外すごいことだったんですね。
長着のときより、背中が膨張して見えるのよーーー、奥さん(爆)
これ、成功か失敗か、と問われたら、
「失敗じゃね?」
と答えるしかない(爆)
もしこれが初めての長羽織で、最初の仕立て直しの1枚であったらば。。。結構ショックかも知れませんよ。仕立て代も馬鹿にならないですし。わたくしの場合は。。。まあいいわ(笑)もうどうしようもない。こうしてネタにして憂さを晴らしときますわ。前から見た様子は、「追っかけ」仕立てよりもこっちのほうが好きなんですけどね。
でも人体というのは立体的だから(苦笑)
奥さん奥さん、お誂えのときはよーーーく考えてね、わたくしの屍を越えてくれていいのよ(爆)


でもちょっと妄想してみたくなったので、もしこの長羽織を「追っかけ」で作ったらどんな感じになったか、おおまかですが試しに画像に手を入れてみましたわ。








ああやっぱりこっちか!!!
どや???(笑)



いつも読んでいただいてありがとうございます。


https://fashion.blogmura.com/kimono/ranking.html

現物を見るとやはり、濃い青磁色部分が薄く焼けてるのがわかるのです。
最初に色掛けして直す手だてもありました。
でも、とてもお安く!反物を手に入れたのがこの場合のキモだったんですわ。色掛けに大金を出すなら、ハナから難有り品など買わないでありましょう。型染めなんだし、探せば同じのもあったはずだし。
でもわたくしはそれをしなかった。お安い反物で楽しみたかったのでございます。
これも最善を尽くしたと言えましょうか。
っつーか、めっちゃ自己肯定力が高い。。。わたくしの、性質上の利点でございますれば(爆)






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Comment

No title 

面白いですねぇ!
お誂えの醍醐味。うーん、遠い世界ですわぁ(;^_^A
同じ反物でも、こうも違うんですねぇ。
ヤケさえなければ、やはり「追っかけ」の方が羽織にはいいんでしょうけど...
他所様の事なのに凄くモヤりますわ(苦笑)
きっと何年も先になるとは思いますが、もしお誂えの機会があったら参考に致します!(あるかな〜?)
  • posted by U-カリン 
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  • 2018.01/15 14:45分 
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No title 

そうそう、着物のお誂えで気をつけないといけないのは、これが中の人の体格によって、ぜんぜん違って見えることですね。
私も大デヴですので、仕立てに出す際「絶対背中で柄をつなげないでください」としつこく念を押しています。
油断してると、和裁士さんによっては「こっちの方が美しい」と、背中で全部柄をつなげてくれちゃったりして、後ろから見たときだだっ広いったらありゃしない(-_-;)。
  • posted by 羽衣 牡丹 
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  • 2018.01/15 17:36分 
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No title 

素敵な色でさすがやはり正絹の柔らか物の優雅なムードが画像から見て取れます。
そうですねー。パッと見には残念ながら、後者の方が良かったかもしれません。でも、綺麗な状態に見せたかったのなら、たま様の選択が正しいのでは?やはり画家魂というのかしら?芸術の何を重んじるかで選び方が変わってくるのでしょう。きっとストールなどでまたバランスも変わって見えると思いますよ。
春っぽい綺麗な色だからこれからに大活躍ですわね?
  • posted by passionpiano 
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  • 2018.01/15 18:29分 
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No title 

なるほど~~~
たしかに背中がまるっと薄い色だけよりは追っかけの方が好いですね。
けど着るのと平置きとで全く違うのは勿論だけど、静止画ではなくて動いているとまた違って見えるんじゃないでしょうか。
袖が揺れて濃い色がちらほらすればまた印象が違うはず~。
色ヤケしていたんだからこれが最善だったでしょうし充分元は取った!と、思いますぜ
  • posted by ほあかばりきるま。 
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  • 2018.01/15 19:23分 
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No title 

はじめまして
既に衿肩あきを切ってあるので、仕立て直しで背と脇を入れ替えることはできなかったはずですよ。
すてきな小紋ですね。たぶん同世代の私ですが、私ならまだまだ着物で着てしまいそうです。
  • posted by やのめ 
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  • 2018.01/16 01:54分 
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No title 

たまさん、こんにちは
違う!違いますねー!掛けてある時は確かにいいけど、着るとそうなるの???って感じ、すごいです。このお着物の色と言い柄と言い、私も好きな部類です。何と言っても着姿は後ろより正面ですから!
  • posted by ふでぺん 
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  • 2018.01/16 07:50分 
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No title 

こんばんは、
私も同じ仕立ての紬の着物があるのです!
ヤフオクで前だけ見てとても気に入り新古品を購入したのですが後ろからみたらとっても間抜けな感じ😱😱😱
たまさんの屍を乗り越える前にやっちまいました😓
解いて縫い直す勇気もなくたまにきてますがしっくりきません。
  • posted by 梨 Rin 
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  • 2018.01/16 18:44分 
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No title 

亜雅紗

初めて聞いた!「追っかけ」仕立て。初心者向けの本にはどれにも載っていなかった。ぶっちゃけ追っかけの方が好み!でもこのままでも例え私がさらにブタになっても欲しい。しかし知らなんだ、知らなんだ~背中の模様がつながってるとモッコリしてしまうとは~。クリスマスプレゼントに買ってもらったポリの羽織、背中の模様が素敵と思ったのも買ってもらった理由の一つ。焦げ茶色と思ったらビミョーな羊羮色だわ、背中がモッコリするわ、何よりどの着物にも合わないわ、色々ショックでただいまインフルエンザ絶讚罹患中でございます。
  • posted by tar***** 
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  • 2018.01/16 20:00分 
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No title 

> U-カリンさん(^^)そう、結構広範囲にかなりがっつりと色褪せ色焼けがあったんですよ。でも諦めるにはいい染めだったし、買い易いいいお値段だった(苦笑)青磁色や水色は元々焼けやすいんですよね。こちらは、裄も短くて身幅も狭いスマートさんだったら問題なしです。そーいうのも悲しい(^^;)
  • posted by たま 
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  • 2018.01/21 12:54分 
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ocarinさま
utaさま
kawaiikurisuさま
aoi*****さま
yud*****さま
ensyuuさま
ナイスありがとうございます。
  • posted by たま 
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  • 2018.01/21 12:56分 
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> 羽衣 牡丹さん(^^)わーーかーーーるーーー。着るヒトに依って似合う柄出しの仕方は違いますよね。顔回りとか体型とか、重要ですよねーー。私はコレ、担当さんと重々話し合って決めたからしょうがないし諦めもついてるけど、何も話し合いなくてコレだったらショックだろうさ(笑)
  • posted by たま 
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  • 2018.01/21 12:59分 
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No title 

> passionpianoさま(^^)そーそーさすが京都の老舗って感じ。私は千總が大好きで「いつもここの着物を誂えてるいいとこのお嬢さんになってみたいなーー」と妄想します(爆)だから買い易いお値段で見つけたとき飛びついちゃったんですけどね(苦笑)
新春から桜が咲くまで、たくさん出番を作ってやりたいです。
ナイスありがとうございます。
  • posted by たま 
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  • 2018.01/21 13:04分 
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> ほあかばりきるま。さま(^^)身幅が狭くお痩せになったヒトで裄が短ければ、色焼け部分は普通に隠れたと思うと、申し訳ない気分にもなりますけど(苦笑)私の手に渡っちゃったんだからもうネタですよね(爆)それにしても「さすが」の生地感と凝った染め、うっとりします(笑)
  • posted by たま 
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  • 2018.01/21 13:08分 
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No title 

tou*oa*en*さま
すのうさま
茶太&さくら&げんきママさま
mii*****さま
ナイスありがとうございます。
  • posted by たま 
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  • 2018.01/21 13:09分 
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> やのめさま初めまして(^^)襟の部分に切り込みありますよね。技術的にそれしかなかった最善を尽くしたっつー感じ。そう言っていただけると嬉しいですわーー(笑)
  • posted by たま 
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  • 2018.01/21 13:13分 
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No title 

> ふでぺんさんこんにちは(^^)私にはコレしかなかったんですけど、これからネットなどで頼むかたの参考になるといいですわ。それにしてもいいネタでしたろ?(笑)
  • posted by たま 
  • URL 
  • 2018.01/21 13:16分 
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No title 

> 梨 Rinさま(^^)へええええっっ。私のモノみたいに反物が色焼けしてるとかじゃないなら、わざわざ指定して仕立ててもらったんでしょうねーー。背中に濃い色を集めると脇が膨張して見えるとか、脇に濃い色を集めると締まって見えるとか、聞いたこともありますけど。。。どうなんだろ?そのヒト何を考えてたか知りたいですわーー(苦笑)
  • posted by たま 
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  • 2018.01/21 13:21分 
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No title 

亜雅紗さま(^^)嗚呼インフル大変ですねーーー。何とか無事にやり過ごしてくださいませ。無理したらあかん。
羽織って背中に遮るものがないせいか、帯で持ち上がるせいもあってか、妙に背中がだだっ広くなりがちですわ。何枚か作ってようやくわかったのは、色柄が何より重要っつー。遅せえよ(爆)あとはショールやマフラーでアクセントをつけるか、着てるうちに見慣れて平気になります。お互い頑張りましょう。
  • posted by たま 
  • URL 
  • 2018.01/21 13:26分 
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No title 

とめ吉さん
さのっちさん
ちっくさま
sorasoraさま
すずこさま
ナイスありがとうございます。
  • posted by たま 
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  • 2018.01/21 13:27分 
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