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まおじゃらん

着物と猫と、ときどき絵画。

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正絹単衣紬をセルフ裄出し

ごきげんよう





9月の終わりころは、家でごろごろしつつ、正絹単衣の裄出しをしてました。
おーく損(オークションに対する損得感情や悲喜こもごも微妙な気持ちをすべて表現し尽くした@ほあかばりきるま氏)で安く手に入れた紬ですが、この春に着てたときは裄が短いそのままでした。
わたくしがリサイクル着物を手に入れるとき、サイズで重視するのは、第一に身幅です。これだけは譲れなくて、リサイクルを諦める第一理由にもなります。とにかく限りなくマイサイズに近くないと着ていて落ち着かないのですわ。小デブゆえのストレスを感じてしまいます。場合に依っては仕立て直しも視野に入れるため、仕立て直す価値があるかどうかが重要なポイントにもなります。
第二に身丈です。身長157センチで、身丈の許容範囲は広いです。
そして、裄はあまり気にしません。何故なら、わたくしがリサイクルで買うのはたいてい普段着物だし、普段着物は裄が短くても気にならないからです(個人の感想です)。仕立て直しに出すならマイサイズ裄にしますけれども、そうじゃなければ短くても案外平気です。
さて今年の8月から9月に、手持ちの着物類を大幅に整理整頓したのです。そして裄が著しく短いこの単衣を手放すかどうかしばし考えて、色柄がとても気に入っているのと、どうせ売っても二束三文(裄が短いのは致命的)との判断で、駄目元で自分で裄出ししてみることにしました。
わたくしはセルフ身幅出しの経験はありますが、裄出しは初めてです。でもありがたいことに、べにお亭合宿で、阿波しじらを縫っている(足掛け2年になるがまだ仕立て上がっていない。爆)こともあり、着物の縫い方が何となく腑に落ちた(あくまで単衣の話ですよ、奥さん)のでございますわ。
また新たに単衣を自分で縫おうとは思いませんが、ちょっとした直しなら自分でイケるんじゃね?と、安易に思ったのでございます。
普段はだらだらしてあまり建設的なことには着手しづらい性格なのに、勢いがついていたのか、袖を外すのはさっさとできました。糸切りハサミを使って丁寧に外します。
コレは以前、ご存知刺繍半襟ひめ吉さんのブログに、「新幹線で着物のお直しを習いに行く」っつー豪気な企画があって(企画だったんかい)、わたくしは興味深く拝見していたのです。
そのとき、裄出しをするってのが真っ先にあって、ひめ吉ゆうかさんが習うセンセイが、たくさん裄出しするときは袖を全部外せと。ゆうかさんはそれに反抗したい(面倒くさいから)、でも綺麗に直すならば面倒でも袖は全部外してつけ直す方がいいのだな。。。とわたくしも学んだのでした。
わたくしが直したい単衣の紬は、裄が62センチ(だったか?63センチだったかもしれん)、わたくしのマイサイズ裄は68センチか69センチです。縫い込みはたくさんあったので、ロクに長さを計らないままイキナリの霧吹きとアイロンでスジ消しです。そして縫い代作り。こんなやり方で良かったんかい???とうっすら思うけれども、どうしようもありません。
そして縫い代を三つ折りでそれぞれ約2センチ近く取ったために、実際出せたのは身頃から約2センチ、袖から約2.5センチほどでした。
合わせて袖幅も広げます。
ぐいぐいアイロン掛ける。正絹でも平織りの紬は生地が丈夫なので、遠慮しなくても大丈夫です。(柔らかものでは絶対真似してはいけません!!!高価な着物でも絶対真似してはいけません!!!)
この辺りの画像は失念しました(^^;)

さて、現実に袖を縫い付けるのはどうやるんだったかな。
和裁は、縫い目にキセをかけるのですが、べにお亭合宿ではまだ袖付けはしておりません。
いっそ洋裁のノリで縫い付けて、キセらしきものはあとから無理矢理作ればいいか。。。と考えていたところ、都合良く、じゃねえ、ありがたいことに、どうでしょうキャラバン九十九里の翌日、べにお先生がわたくしの自宅までクルマで送ってくださったのですわ。本当にありがたやありがたや。なのでこのときとばかり、先生に質問。先生が「ここをこう合わせて縫うんですよ」と教えてくだすった。
ありがたいねえ。
っつーか、こんな説明では多分、っつーか絶対、何も具体的には伝わらないよねえ。すまない。雰囲気だけで許してください。



 




 



細かい針目で縫えないので(もちろんわたくしは、運針とかできない)縫い目はやや大きめなれど、要は付いてればいいのよ!!!ってな勢いで手縫いでがしがし縫う。
以前のわたくしはちょっと完璧主義的なところがあって、「何でもかんでもきちんと出来てないと嫌、でもきちんと出来ないからプロに頼む」主義でした。なので自分で脇出しにチャレンジしても、仕上がりが気に入らなかったり、直してるウチにいい加減飽きてしまったりして、結局ロクに着なくてヒトサマに押し付けたり処分したりしてました。でも最近はだいぶユルくなった。完璧主義的性格をかなり手放せたのでございます。いい意味でのユルさはホントに大事よ、奥さん。
キセは、べにお先生に教わった通りにやったら、それなりにできてる(笑)すげえ。
こうして縫い付けが済んで、縫い代をくけて、完了です。仕上げにまたアイロン。
出来上がってから裄を計ると、67センチでした。
っつーか、最初に裄の長さを正確に計って始めるもんだとお思いでしょう。そこがユルいとこ(爆)先にマイサイズ裄をたっぷり取ってから縫い代を作ると、反物幅ギリギリいっぱい出す感じなんですよね。わたくしのような素人には、縫い代が狭いとやりにくいんですわ。とにかく縫い易さ重視です。
わたくしの裄はちゃんと計ると1尺8寸2分くらいなんですが、昔から今まで全部1尺8寸で統一しています。今は1尺8寸なんて普通で、誰にも何も言われないけれども、大昔、30年くらい前から20年くらい前くらいまでは、どうやら言語道断な裄丈だったらしく、お誂えを頼むと必ず!!!(本当に必ずよ!!!)まず着物屋さんの担当さんから電話があって、それから和裁士さんから電話があったっすよ。曰く、
「1尺8寸は男寸法、女性の着物にはおかしい」
って言うんですよね。どうやら担当さんがそれでいいと言っても、和裁士さんが納得しなかったらしくて、本人に直接確認を取りたがった。おかしいも何もそうじゃないと短過ぎて困ると言うと、
「まあ!?腕が長いんですね!あまりお勧めしませんけど。反物ギリギリだけどしょうがない」
と言われたもんですわ。イマドキのご時世からは考えられない。ヒトのこと手長猿かなにかみたいに言うな。わたくしは言っとくけど足も長いんだぜ。
こんな感じだったのに、ここ10年くらいは、プレタでも明らかに裄が長くなっているのでした。
でね、わたくしは近頃になって思ったんです。最近のリサイクル市場は本当にたくさんの着物が出回っておりますけれども、裄が1尺8寸(約68センチ)以上の着物って、滅多にないと思いませんか、奥さん。古着の買い取りでも、裄長や身丈が長いのは買い取り価格がいいと聞くじゃありませんか。これは、昔のみなさんの腕がどなたもこなたも短かった訳ではなく、わたくしのように意地でも譲らない限りは、仕立てる側の都合や世間的常識とやらで、1尺7寸とかで縫われてしまうせい。。。じゃなかったか、と。確かに茶道などでは手元さばきが悪いのはよろしくないので、元々若干短めが好まれたりします。でも現在これほどまで大昔よりも裄が長めが好まれるのは、体格の違いもあるでしょうけれど、業界そのものが変わってきたせいじゃないか、などと考えたりするのでございます。反物幅自体が広くなったっぽいのも関係あるのかしら。知らんけど。コロンブスの卵みたい。
それにしても何とかなるもんだな。まあ昔は普段の着物を、お裁縫が苦手なヒトだって自分で縫ってた訳だし(家族の分も縫ってた訳だし)こんなんでも大丈夫みたいです。
裄のお直しに掛かった時間は、最初から最期まで、1日に1時間から1時間半くらいずつ、計4日間ほどでした。長時間は縫い物できないのよ。目が疲れるし、根気も続かないし。飽きない程度にぼちぼちやるのがいいみたいです。
仕立て上がって早速着てみました。


いつも読んでいただいてありがとうございます。


https://fashion.blogmura.com/kimono/ranking.html









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Comment

No title 

おー、袖がつきましたか♪ それは良かった。
そうそう、プロの仕立て師がお金もらって仕立てるんじゃないんだから、自分が気にしなければオールオッケーですのよ。なんとかなるもんでございます。
こりゃあ、2年越し阿波しじらの袖付けも楽勝ですな(笑)。
  • posted by べにお 
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  • 2017.09/30 23:25分 
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No title 

たまさん、こんにちは

このところ、帯を作ったり裄出しもされて、もはや以前の裁縫が苦手なたまさんではありません!。私もやってみようと思って本まで買ったけど、結局お直しに出してます

私も若い頃から腕が長かったのですが(腕だけ伸びるワケないし)、母親が作ってくれたお着物は知っててもやはり一般サイズで、どう言うこっちゃです。私の場合、腕が太いのでしっかり隠したくて裄出ししていますが、最初から長いのも時々あって見つけた日にゃポチッとやってしまって今に至るです
  • posted by ふでぺん 
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  • 2017.10/01 07:42分 
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No title 

亜雅紗

んまっ、たま様手足が長くてらっしゃるのですね。ステキ!6年習ったバレエを鏡に映るおのが足の短さに嫌気がさしてピアノ1本でいこう(ピアノなら足はロングスカートで隠れる)と決心した私なんかには羨ましい限り。

桁が68センチとかはかなりですねぇ。私は65らしいのですが最近買った浴衣は66センチで着てる時は長過ぎるような…手も短いようで64センチが精神的マイベストサイズです

例によって義母の単衣の紬。身丈が2センチのタック(?なんて言うんでしょ?身上げ?)がとってありました。義妹のを直しておまけに袷を単衣にしたらしくなんかあちこち蛮行お直しの跡が見られました(義母は他人様の着物はお金頂くので完璧に仕上げていたが自分のは実に大雑把。O型丸だし)タックをほどき、なんかあちこち縫ってアイロンかけたら何とか私の眉毛の丈になりました。どこかのYouTubeで眉毛までくるとおはしょり取れるよと教えて頂いたので頑張って着てみます。家庭科でヒップよりウエストがデカいタイトスカートを縫ったワタクシがと感無量でございます。
  • posted by tar***** 
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  • 2017.10/01 08:45分 
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No title 

何となくですが、ワタクシ、たま様とサイズ的には似てるかもしれません。(それ以前にワタクシは下半身に問題有りなのですが)
仕立てたり出来ないのでマイサイズを知らないのですが、今測ってみたら裄が70cm近くありました(-o-)ワオ〜
如何に無理やりアンティークを着てるのか...(汗)
袖付けの「キセ」の掛け方が大変気になっております。どこを縫うンだろう。
  • posted by U-カリン 
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  • 2017.10/01 19:16分 
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No title 

凄い!そんな事まで出来るようになるなんて尊敬します。
薔薇柄の着物の帯🌹アールヌーボーかデコかについてなのですが、曲線美がヌーボーだから。ヌーボーになるのでしょうねー。
  • posted by passionpiano 
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  • 2017.10/02 00:51分 
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> べにお先生、あのとき教えてくれて助かったですよ!あとは手持ちの着物を見つつなんとかなりました。こういうちょっとした直しができると気がラクですねーーー。
  • posted by たま 
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  • 2017.10/02 14:12分 
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No title 

utaさま
yud*****さま
ちっくさま
すのうさま
mii*****さま
ナイスありがとうございます。
  • posted by たま 
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  • 2017.10/02 14:13分 
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No title 

> ふでぺんさんこんにちは(^^)
ホント!今年の私はちょっと違う(笑)多分ね、引っ越しして家の間取りが変わったせいです。アイロンとかアイロン台とか裁縫道具とか、出しっ放しでも個室に入れないようにしとけば、猫に危なくないから、だと思います。今まではワンフロアほぼワンルームだったので、いちいち片付けるのが面倒で面倒で(笑)
環境って重要だったのだなーーー。っつーかそれでもやっぱりたいていのものはプロに出すんですけどね。
  • posted by たま 
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  • 2017.10/02 14:17分 
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No title 

亜雅紗さま(^^)ヒップよりウエストが大きいタイトスカート(爆)その方が難しくないですか。アバンギャルドだ(爆)
裄や身幅より身丈を直す方が難しいですよね。義母さまの蛮行お直しもきっと考え抜かれた手抜き方法なのでしょう。生活の知恵とも言える。そういうの教えてくれる教室は、ないですよねーーーあったら行ってみたい(笑)
  • posted by たま 
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  • 2017.10/02 14:24分 
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> U-カリンさま(^^)身長168センチの着物古着やさんが「アンティークでも着付けでどうにでもなる」とおっさってましたよ。ココロ強いですよ(笑)あとはちょっとした仕草なんでしょうね。
キセのかけかたは教わるまで本当に謎でした。今でもちょっとあやふやなんですが、無事かかった(笑)今度お会いできたら、説明しますよ!
  • posted by たま 
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  • 2017.10/02 14:30分 
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No title 

> passionpianoさま(^^)道具を出しっ放しにできる環境も大切でした。今までは、ウチの猫さまたちが悪戯したり危険じゃないように、アイロンもいちいち出したりしまったりが面倒くさかったんです。
ヌーボーの方だったか!そうわかってみると、使い勝手が良くなります。コーディネートのテーマに沿わせやすいと思うんです。
  • posted by たま 
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  • 2017.10/02 14:33分 
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No title 

> mas*****さま(^^)日本人の体格は変化してるのに、反物幅が変わるまで時間がかかりましたねーーー。
私もお裁縫苦手なんですよ。家庭科の提出物は全部、母親にやらせました(爆)手芸の趣味もないし。今回のは必要にせまられて、ってことなのかもしれません。
  • posted by たま 
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  • 2017.10/02 14:36分 
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No title 

ざくろさま
茶太&さくら&げんきママさま
ナイスありがとうございます。
  • posted by たま 
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  • 2017.10/02 14:37分 
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No title 

素晴らし~い
私も裄出ししたいんですけどどうにも根気が無くって袖を外したまま放置ってのがありますよ。
袖を外すまでは簡単なんですよね~。
で、「キセ」
私、以前自分で羽織の裄出しをした時にはこの「キセ」というのを知らなくてそのまま縫った。そしたら引っ張ると隙間が見えるんですわ。当たり前ですけど。
ああ、せめてあの羽織を直そうかなあ。と、羽織の季節を前に改めて思いましたわ。
  • posted by ほあかばりきるま。 
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  • 2017.10/02 19:21分 
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> ほあかばりきるま。さま(^^)キセも案ずるより産むが易しでしたわ。縫い目が表にひびかない分、縫うの下手な人間には気持ち的にラク(笑)これで袷の裄出しもできれば怖いものなしなんだけれども。
  • posted by たま 
  • URL 
  • 2017.10/06 17:02分 
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