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まおじゃらん

着物と猫と、ときどき絵画。

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入学式に着た着物と大昔の想い出話

ごきげんよう



都心の大学病院だったんですよ、奥さん。
さーや(わたくしの主治医)の関係で、曜日とか時間とか変わりましたの。悲しいけれども激混みですわーーー。

さて先日、甥っ子の大学の入学式に潜入するために着た着物の詳細です。とはいえ、もうずいぶん前なので、もう忘れちゃったくらいですわ。そのときの記事は
こちら。合わせてご覧いただくと、ちょっとは臨場感が出るかと存じます。







 




古代紫
もしくは二藍(ふたあい。日本の伝統色から)もしくは葡萄鼠(ぶどうねず)地紙柄仙頭(スワトウ)刺繍ひとつ紋つき付け下げ。
銀色の糸で縫い紋。
白地砂子綴れ地に蘇州(そしゅう)刺繍で華紋の袋帯。

白い塩瀬地に桜刺繍半襟。
今回ばかりはちゃんとアイロンかけましたよ、passionpiaoさま!(笑)桜が満開で良かったです。
クリームイエロー桜地紋綸子地帯揚げ。
からし色高麗組帯〆。






 



いつも読んでいただいてありがとうございます。


https://fashion.blogmura.com/kimono/





ここから先は、この着物から、徒然と想い出した昔の話です。
長くなりますので、長文が読みたい方向けですわ。

さて着物は、平置き画像だと黒っぽく見えますが、紫色系のお色でございます。
これ実は、自分で初めて選んで買った着物ですの、20代前半のとき。
わたくしは成人式をしてないので、振袖は持ってないし着たこともありません。当時ナマイキ盛りの女子大生だったわたくしは、着物にも成人式にもまったく興味関心がなく、親が買ってくれるというのを断って「そんなの要らないから、現金を寄越せ」と言い放ち、母親を泣かせましたわ。ああ、おかーちゃんごめんね。でもホントに欲しくなかったんだよね。。。
そんな親不孝な娘が学校を出て就職したかと思ったら早々に結婚しようというので、母親は吃驚仰天しました。放っておくと勝手に入籍してオシマイにしそうな娘に対して、必死で嫁入り道具として、大特急で何枚かの着物を用意してくれたのですわ。
実際、そういうのは欲しくなかったですね。すごーく文句言った覚えがありますから。
でも、人生は不思議です。親が用意してくれた着物はホントに必要最小限で、ウチの母親はその少なさをいつまでもいつまでも気にしておりましたが。。。その中に1枚の9マルキ泥大島紬と、1枚の村山大島紬アンサンブルがあったのです。
姑(夫の実母)は着物好きの華道教授で、若くて至らぬ嫁がふと気まぐれで、
「あ、これなら着てみたいかも~~」
などと言うと、せっせと着付けしてくれたんですねーーー。エラいですねーーー。わたくしはもしこれが自分だったら、小生意気な若い嫁に優しくできるか不安ですわ(爆)っつーか、ウチには子供いませんので、嫁も来ません。ああ良かった(笑)
そのときわたくしは、自分が結構、かなり、着物が似合うんじゃないか?と思ったのでございます。
しょーもないですねーーー。
似合うとわかれば、いろいろなものが見たくなるのは人情でございます。わたくしは子供のころから着るもの馬鹿で着るものが大好きだったので、興味関心が出るとこつこつやるA型らしく、みっちりお勉強も致します。そしてとりあえず、
「色無地買いに行こ!」
と考えたのでした。母親が持たせてくれた着物は冠婚葬祭礼装がメインで、ちょっと着る柔らかものがなかったのと、当時の『美しいキ○ノ』誌に、色無地は比較的リーズナブルで、1枚あるといかに便利か、が書いてあったからです(爆)
そうして、当時は自分の行きつけの呉服屋さんなどなかったので、母が嫁入り道具を揃えた、田舎の老舗呉服店の大棚さらえに出向いたのでした。
でね、色無地を買うつもりが、何故付け下げかっつーと、どうしても気に入った色がなかったからですわ。何を勧められても全然欲しくなかった。つまらなくてそこら辺ほじくり返していたら、反物の山の下の方から見つけたんですわ。そこは付け下げコーナーだったんですね。でも着物のことなど何も知らないわたくしは、そのときはそれが付け下げだと気がつかなかったっすよ。
お店の方としては、付け下げでも色無地でもいいのですが、まだ20代前半の小娘がこの色を選んだのを、非常に危惧した。まず相手をしてくれていたお店のヒト(下っ端)が反対し、まったく聞く耳持たないワガママな娘っこを何とかすべく?年配の番頭さんがやって来て反対した。もちろん地味過ぎる、からですわ。
「だったら要らなーーーい」
わたくしは着るものに妥協しないタイプ、っつーか、とにかくワガママで、着るものに関して年長者の意見など聞きたくもありませんでした。
しかし、さすがお店の女将は海千山千だった。ワガママな娘っこの好みをとりあえず認めてさくさくと身体に巻き巻きすると、派手目の袋帯を合わせて見せてくれました。
なんだ全然大丈夫じゃーーーん。
番頭さんや他の方々が、何故地味だ地味だと言うのか、まったくわかりませんでした。
。。。今なら、まあ、大体言いたいことはわかります。若くてお肌がぴっちぴちしてるときに、量感のある正絹の、赤やピンクや明るくて澄んだ綺麗な色を着せたい。。。と思う、親心っつーか(ウチの母親は吃驚し過ぎてもう何も言いませんでしたけどね)。それとも着物業界のしきたりだったのかにゃーーー(笑)でもね、そういうのはやっぱり余計なお世話だと思うんですよ。そのとき(欲しいとき&着たいとき)好きな色似合う色を着せときゃいいじゃん?
女将さんは、きちんとしたところで先々着られるように、縫いの影紋をつけることを提案してくれました。そーいうことはきちんと言うこと聞くわたくし。八掛は共布なので胴裏を選んで、ボーナス一括支払いの段取りがついたらいっちょあがり。結構安かったですよ。
この女将が、そのうちもっと理解するようになってどうせトシがいけば着られるだろう、と思ったのかどうか。どうせ略礼装だし好きなもの着せとけ、と思ったのかどうか。売れりゃええ、と思ったのかどうか。もう何も定かではありません。
でもわたくしにはこの付け下げは、とーっても役に立ちました。友人の結婚式でも、その後すぐ習い始めた茶道でも、ちょっとしたパーティー(爆)でも。半襟を替え、帯を替え、小物類を替え。わたくし手持ちの柔らかものの中では、いちばん回数着ております。
やっぱりね、好きってのがいちばん大事だと思うんですよ、奥さん。
好きで、似合う。
これが最強じゃないでしょうか(←自分で言う)。
わたくしはあまりモテとか好感度とか考えないタイプなので、オトコ受けはハッキリ言って悪いですし、コドモ受けもさっぱりですわ。ジジババ受けも悪いですよ(←自慢してどうする)。でもいいの。
。。。最も、さすがに地味な色目なので、微妙な老けが気になって危険極まりない40代の一時期には、帯を替えても小物を替えても着られませんでした。実年齢より老けちゃって老けちゃって、ちょっと可哀相だったのです。なので、もしかしたらもう着る機会は訪れないかも知れない。。。と覚悟を決めて、きちんと洗いに出してお手入れも済ませて、箪笥で眠ってもらっていたのでした。
でも今はそれなりにいい加減いいトシぶっこいたために、また堂々と着られるようになったので、こっちも吃驚ですよ。さすがに身幅は若いときと同じとはいかなくて、日本橋問屋街のいつもの着物問屋さんに頼んで身幅出ししてもらいました。
年月はありがたいねえ、奥さん。
次にいつ着るかはわからないけれども。。。長い年月苦楽を共にした戦友って感じで、大切にしたいと考えております。こうやって書いていたら、わたくしは今も昔も性格悪くワガママであるなあ、と実感しました。もう治りませんわ。
長々とどうもありがとうございます。




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Comment

No title 

おはようございます♪
着物も帯も素敵~
モニターより実物の方がきれいなお色だろうなと思っておりましたが、ご自分で初めて買われた着物とは思いませんでした。
好きで似合う、かくありたいです。
着物だと、自分の好みなのに似合わないのもあるし、売り手が良心的に勧めてくれても気に入らないこともあるし。
自分の場合は、いろいろ見ているうちに自分の好みが分からなくなってしまうんです。
たまさんみたいに、好きで似合う物がはっきりしている方がうらやましいです。
まー本当に性格悪い人は、自分が性格悪いって思ってないですからね。
  • posted by さのっち 
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  • 2016.04/14 08:48分 
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No title 

すっごいわかります!激しく同感。

年子の妹と二人共有にすべく振袖を選んでいた時(親が買ってくれるものだと思っていたらなぜかOLだった私がローンを組まされた)呉服屋さんのすすめる物はどれも赤やピンク系で
当時DCブランド全盛期でモノトーンこそお洒落という不文律を信じて疑わなかった若い二人には逆立ちしても無理な色目ばっかりでした

2時間格闘(笑)の末に 二人がようやく妥協出来たのが金茶に大きめの桜柄のもので 呉服屋さんはコレを逃してなるものかと「これならいずれ袖を詰めてまたお召しになれます」とそそくさと採寸して終息宣言してましたね(笑)

若いからこそ着るものに妥協しないのは大事だと思います
  • posted by てんてん 
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  • 2016.04/14 10:04分 
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綺麗な帯ですね。私も刺繍物が大好物でそうかぁ~。こういうお着物に合わせると、帯が蝶よ花よと愛でられるのですね~。
どなただったかしら?作家で着物好きな方も同じような事を書かれていましたね。シックなのがお好きでお若い時、さんざん呉服屋さんの担当さんを泣かせたって言う...私は逆に、あ!これ好きだわって言ったら「こちらは振袖で」なんて事もあり、シックなのも好きだったり色々ですが、大好きで似合ってそこそこ品がある。そして買えるお値段ってことが大事ですわ~。その着物はずーっとたま様とおしゃれを楽しんで満足してると思います。地味でも華のあるコーディネイトされてるから、むしろスタイリッシュです。黄色を持ってくる辺りセンスが輝いています。そしてスラッと華奢に見えます。(こんなに褒めるのには劇場催促。飛影王子も見たいぞよ。)半襟にアイロンをかけたのは偉かった!そう。私なら着物の上前のちょっとした畳み皺の縦線ね。これにもかけるので、えぇ。そこまでしなくても良いよって世界です。これからはアイロンとの戦いですわ~><
  • posted by passionpiano 
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  • 2016.04/14 10:44分 
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確かに渋い色合いですが、これはたまさんに連れ添う運命の着物だったのでは、と思います。
汕頭の帯ともいい組み合わせですねえ。
  • posted by 羽衣 牡丹 
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  • 2016.04/14 17:21分 
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すのうさまナイスありがとうございます。
  • posted by たま 
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  • 2016.04/15 02:18分 
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> さのっちさまどうもありがとうございます。
「これ好き~」と思って大切にしてると、案外どうにでもして似合って着られるもんですよね~。
普通のお店の人は、当たり前とか無難なものを勧める傾向がありますし、自分のことを分かってくれる担当さんがいるお店で、信頼してじっくり相談できるまで時間もかかりましたよ。
えへへ、私はホントに、ヒトに好かれるタイプじゃないんですわーσ(^_^;)
  • posted by たま 
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  • 2016.04/15 02:30分 
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みっこちゃんナイスありがとうございます。
  • posted by たま 
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  • 2016.04/15 02:30分 
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> てんてんさん!姉妹で同じものを着ろという、親の横暴(笑)目に見えるようですわ。姉妹だってキャラも違えば似合うものも違うのに、最小公倍数で決められちゃうの。特に姉は損しません?(←長女ゆえの損に敏感。ってか被害妄想だろうか)お店の方も、こりゃ大変だと思ったでしょうね~~(笑
DCブランドと、大正浪漫が流行ってましたね!anan見て憧れました。
  • posted by たま 
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  • 2016.04/15 02:37分 
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> passionpianoさまどうもありがとうございます。華奢に見えたらホントに嬉しい。。。劇場はもうちょっと待っててください。
それにしても、好きで選んだら振袖って(笑)どれほどこってり凝った意匠が好きなんだか。ある意味、好みにブレがありませんね!
  • posted by たま 
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  • 2016.04/15 02:41分 
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> 羽衣 牡丹さん自分でとても納得したものは買って後悔ってないんですね~。この後しばらくすると紬の魅力に取り憑かれ、紬ばっかりの人になるんです。
  • posted by たま 
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  • 2016.04/15 02:46分 
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kar※※usa※oro※658さまナイスありがとうございます。
  • posted by たま 
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  • 2016.04/15 02:48分 
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ensyuuさまナイスありがとうございます。
  • posted by たま 
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  • 2016.04/15 02:49分 
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lul※※akamさまナイスありがとうございます。
  • posted by たま 
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  • 2016.04/15 02:50分 
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たまさん、こんばんは
羽織で隠れてたから良く見えませんでしたが、帯もキラキラで素敵なんですね~。色と言い、お着物の生地の柔らかい感じといい、好きですー。半襟も対のようにぴったりですね!
  • posted by ふでぺん 
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  • 2016.04/15 23:08分 
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somaさまナイスありがとうございます。
  • posted by たま 
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  • 2016.04/16 02:35分 
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ちっくさまナイスありがとうございます。
  • posted by たま 
  • URL 
  • 2016.04/16 02:36分 
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> ふでぺんさんこんばんは(^^)こういうのお好き?嬉しいな~。どうもありがとうございます~~~。
刺繍ものって好物ですわ。あんまり持ってないけれども。たまに引っ張り出して、うっとりするのです。
  • posted by たま 
  • URL 
  • 2016.04/16 02:40分 
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No title 

好い色ですね~好きですよ私。
でもこの色を20代前半で選ぶってそりゃやっぱり「いいのか!?」と思うでしょうね。
初対面ではたまさまの好みが一本筋が通って揺るぎないなんてことは知る由もなし。
でもそのおかげで長く大切に今でも着られるんだから大正解ですよね。
勧められるままにピンクなんぞを買っていたらとっくに葬り去られているに違いないですもん。
そういや私も成人式の時には着物を拒否してそのお金で毛皮を買ったっけ。←バブル時代
  • posted by ほあかばりきるま。 
  • URL 
  • 2016.04/16 17:22分 
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> ほあかばりきるま。さま。私はお金もらって原宿ラフォーレで洋服を買い、残りで旅行に行きましたわ(笑)
若いとき、着物を着たことないと、例え似合っても、赤やピンクってすごく抵抗がありましたよ~。私、今の方が洋服でもピンク着ても平気ですもん。あのときはあれで良かった。後悔しない買いものができて良かったです~
  • posted by たま 
  • URL 
  • 2016.04/18 19:45分 
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