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まおじゃらん

着物と猫と、ときどき絵画。

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お雛様の恐怖


  お雛様の怖~い怖~い思い出を語らう
 
  むか~し昔、わしが産まれた時、同居のじい様が注文したお雛様飾りは、6畳間のほぼ半分を使うシロモノじゃった。。。
残されたわしの小さい時の写真はモノクロ(そういう時代であるっ)で、雛飾りの前で、自分の半分くらいの大きさの猫を無理やり抱いてふてくされている
 しかし、その頃の本人の記憶は、まったくない。
子供の頃の写真は親のもの、と思っているので、手元にもない。
 
  記憶の中にお雛様飾りが出てくるのは、幼稚園に入った頃からだ。
2月の節分が過ぎると、親戚の叔父さんがやって来て、父親とふたりがかりでひな壇を組み立てた。 昔のこととて、軽い素材がある訳じゃないので、重いむくの木材でひな壇を作るのじゃ
男手がないと絶対無理
出来上がったひな壇に緋毛氈を敷く。
ようやくお雛様を飾り始めるも、一番上の段には母の手が届かない。
男が、お雛様の飾り方を知るはずもなく、毎年どっちが左かで揉める両親であった
さらに、そこに口を挟むじい様とばあ様、親戚の伯父・叔父・伯母・叔母
子供心に、なんと面倒なことかと思っていたのは、多分わしが可愛げがなかった子供だからであろうか。
後で知ったが、3歳下の妹用のお雛様はなかった。
跡取り長女のわしの分でごまかしたんだな。。。
なので、妹が後年愚痴ったのは、毎年のお雛様飾りが楽しくて嬉しくてお祭りのようで待ち遠しく、それらが全部姉のものだと知った時、泣いて自分用をねだったのに買ってもらえなかったこと。
もっと早く言ってくれればいいのに。
喜んで差し上げたからである
 
  当時、実家は田舎作りなので、広い縁側が南側にあり、各和室は障子で縁側と仕切られ、和室ごとは襖で仕切られていた。
小学校中学年の頃、深夜トイレに起きて、灯りもつけずに縁側を行く。
行った先を曲がって、トイレである。
廊下の灯りは40ワットか60ワットか、今で言う白熱灯である。
灯りを点けると影ができるのが怖いので、とっても悩むところだ。
わしは怖がりの子供だった。
お雛様飾りのある座敷の前を通った時、お雛様がしゃべってると思いこんだのであった。
障子の奥から何やら、こそこそと物音が聞こえる気がするんである


もっと小さい時なら、大声で泣いて誰かを起こしてトイレまで連れて行ってもらうところじゃったが。
いや、この時も、泣きながらじい様の部屋に飛び込んだ覚えがある。
とにかく、ある時から、お雛様が怖くてたまらなくなった。
 
  子供心に、自分がそんなに好きじゃないから、相手も自分を好きじゃない、と思ったのだと考える。
我儘娘とて、両親の思いも祖父母の思いも何一つ斟酌することはなかった。
「もうお雛様いらない」と言い放ったのであった。
翌年から、お雛様飾りがされることはなかった。
 
  後日の母の供述によると、あの大きさの雛飾りは本当に負担であったそうな
テレビで、コンパクトで新しい雛人形のコマーシャルを見ると、
「本当はああいうのが欲しかった。。。」
と思っていたのだそうだ。(少なくともわしは、お雛様を嫌がって母を悲しませた訳じゃなかった
 セーフ)
嫁である母は、自分の娘のことでも、何ひとつ発言権・決定権がなく、何も言えなかった。
嫁である母には、親戚が集まっても座敷に席がなく、使用人扱いで板の間に居た。
ちなみに跡取り娘は、じい様の隣(一番上座)に当たり前のように居たのは言うまでもない。
いつの時代だと思ってる
 昭和の、話じゃ~


 知らないお子と、犬、念のために猫、念のために日本語の読めない人のためにあえて言うが、23年前まで日本の年号は昭和じゃった~

どこの話だと思ってる
 関東平野の県庁所在地じゃ~
 中国雲南省ではない。モンゴル・ウランバートルでもない(←しつこい)

 
  以来40年近く、一切箱から出されることなく、実家の蔵の中にしまわれたお雛様。
跡取り娘のはずだった娘は、勝手に家を出て勝手に結婚した。
亡国じゃない、亡家の象徴である


おとなになって、山岸涼子の漫画 『ひいなの埋葬』 を読んだ。
あんなご立派な家ではないが。。。ほ~ら
やっぱりお雛様って怖いぢゃないか~


 
実家のお雛様がどんなことになっているのか、
本気で怖い
 
よって、この思い出の告白を最後に、なかったことにする
 

  わしが悪いんじゃないで~
 

  恨まんでくれ~。。。
 
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Comment

No title 

いつも楽しく拝見しています。ところで、お雛様しゃべりますよ。私は昭和20年代後半の生まれなんで、ご実家の縁側、その突き当たり曲がってのトイレ等の描写よくわかります。私も、誰もいない奥の間に飾ってあった雛座敷(無人)から声が聞こえてきたのを覚えています。それに仏間の大きな仏壇から、夜中ぼそぼそと呟きあうような声も聞こえた事あります。ご先祖様たちの語り合いか、座敷童か。。。。
  • posted by ooooo 
  • URL 
  • 2011.03/02 14:16分 
  • [Edit]
  • [Res]

No title 

やっぱり。。。?
気のせいじゃないですよね~。。。
以前は実家に座敷童子がいたんですが(廊下や階段をうろうろしていた)祖父が亡くなった頃から徐々に出なくなりました。
申し訳ないっすね。
  • posted by たま 
  • URL 
  • 2011.03/03 00:17分 
  • [Edit]
  • [Res]

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