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まおじゃらん

着物と猫と、ときどき絵画。

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万寿菊の柄はもう、蜜柑ってことでいいね?

ごきげんよう


冬休みなのーーー、奥さん。
もちろんこの時期に、この時期だからこそ休めないお仕事の方もたくさんいらっさることでしょう。どうもお疲れさまですーーー。
我が家のミジンコのごとき極小会社でも、休み明けにアップさせなきゃならない原稿はありますが、とりあえずは無事にお休みがもらえましたわ。ありがたやありがたや。

急なお葬式やらがあって予定(そんな大袈裟なものでもない)がズレてしまい、着画も少々溜まっております。全部ばっくれて来年ーーーにすることもできるのですが、暮れだからと言って他に何か特別なことをする訳でもありません。大掃除は基本的に年末には致しませんし(寒いから)、わたくしはおせち料理も作りませんしね
 って、掃除も料理もしなかったら、お正月のために何をするのかっ。。。と、叱られそうな不届きものですが、甥っ子と姪っ子にはお年玉を用意しますわ。オトナらしい。てか、きちんと一家を構えた、充分なオトナなんですけれども。
で、お正月のご挨拶まであと2日。1つだけ気になる案件を、先日べにお亭合宿に行ったときの着物と共にお出ししたく。






水色濃淡に万寿菊柄真綿系紬。
紫織庵の濃紺地白猫柄半幅帯。
オレンジ色の綸子地帯揚げ。
黄色の帯〆。

オレンジ色地に朱色と黒の丸柄ちりめん半襟。キステ3点1050円。

この紬には最初、柄から引いた朱色ぼかしの八掛が付いていましたが、いいトシぶっこいてさすがにちょっと着にくいので直しに出し、納戸色(なんどいろ。日本の伝統色から。濃くくすんだ青)の八掛に替え、そのまましつけ糸付きで眠らせておりました。
今回、『手持ちの着物に袖を通す』キャンペーン中のため、忘れないうちに、と引っ張り出したものでございます。
本当は、万寿菊なのです。
でも菊の季節に着るヒマがなかったのです。
どうやらわたくしは、着物の意匠としての菊の柄が大好きらしく、まだ他にも隠匿しているのですが。

ずいぶん前、もう3年近くも前のこと。
べにお亭で合宿したとき、べにお先生が、
「ワタシはお下がりで蜜柑柄の帯揚げを持っているんですが、可愛いですよ。がっつり蜜柑柄にはやはり、季節があるのでしょうか。。。?」
とおっさりだしたのが最初でした。
「。。。蜜柑柄?」
そんな帯揚げなど見たこともないわたくしは、若干不審に思いつつ、箪笥に仕舞われたべにお先生の帯揚げを見せてもらいましたさ。
それは、薄いグレイのような薄いグリーンのような地に、綺麗なオレンジ色の丸いヤツが、くっきりと描かれておりました。
「。。。。。。先生、これ、蜜柑柄じゃあありません」
「。。。えっっっっ」
「万寿菊という、菊の意匠のひとつです」
「どう見ても蜜柑にしか見えませんけれども。蜜柑色だし」
「確かにこの帯揚げは、蜜柑にしか見えませんね」
「蜜柑じゃダメでしょうか」
「。。。。。。っつーか、もし蜜柑ならば、季節は冬に限定されないでしょうか」
「じゃあ、他の季節のときは万寿菊ってことで」
「。。。。。。」
「。。。。。。」


わたくしは、良くいえば真面目ですがぶっちゃけ若干アタマが固いところがあり、大昔から「万寿菊」だと思い込んでいた「万寿菊」柄が、まさか他の柄に見えるとは考えもしませんでした。
しかし超ド級名付けの破壊師べにお先生の、言語の呪いは思いのほか強く、好む好まないに関わらず、じんわりと効いてくるのです。
やがて段々と、わたくしには万寿菊が万寿菊に見えなくなっていきました。
ときに、他所さまが着てらっさる着物の万寿菊の柄が別の色(紫色とかピンク色とか。アンティークでは赤紫色の万寿菊をよく見掛ける)で描かれていたりすると、一瞬我に帰ります。本来の「菊」柄、花の柄であることをすぐに思い出すのです。ですが、菊の花に黄色が多いのも事実。万寿菊を描くときに、黄色やオレンジが多くなるのは、極々自然ではないでしょうか。
わたくしの着物は、買ったときは素直に、水色の地色に、万寿菊が並んだ紬だと思っていました。
それがしばらくして、改めて見直すと。。。わたくしの脳はすでに混乱しているのです。
べにお先生が「蜜柑のヘタ」だと思ってらした、この着物では明るい朱色の部分は、本当は菊の花弁の色です。多分。
でも、一度二度三度。。。蜜柑と認識する方法をアタマが覚えてしまうともう駄目です。この着物は、蜜柑があっち転がりこっち転がりしているように見えないでしょうか。
暗示の強さに驚くべきか。
暗示されやすいオノレの美意識を嗤うべきか。
っつーかもう、これは蜜柑柄の紬と呼んでもいいでしょうか。
そう呼びたいのです。
万寿菊の立場って、いったい。



 




水色の濃淡地に、蜜柑の柄の真綿系紬。
蜜柑色の帯揚げ。

蜜柑が美味しい季節です。
冬らしいコーディネートと呼べる、かもしれない。


いつも読んでいただいてありがとうございます。



https://fashion.blogmura.com/kimono/


でも、少しほっとして、少し怯えてもいるのは。。。
これはたまたま黄色っぽい万寿菊だったけれども、もし白い万寿菊だったら。。。
べにお先生は、『餅』だと認識したかもしれないんですよ、奥さん。「鏡餅」とか言われそうですよ。お正月だからそれもアリよねー。
。。。って、それってすごーく嫌かもよーーー。
わたくしはお餅があまり好きではないんですよ。お雑煮もあまり食べない。喉に詰まらせそうで苦手なの。
どうか別の言語の呪いはかけないでください。
そして、奥さん方に於かれましては、このような言語の呪いのことは忘れて、どうぞ穏やかな、良いお年を、お迎えくださいませ。





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Comment

No title 

わっはっはっ!!! 爆笑っす!
そうですか、ついに万寿菊は蜜柑認定されましたか…(笑)。くっくっくっ。
そうなの、ウチの万寿菊の帯揚げは薄黄色地にオレンジ色。もう、どうみたって蜜柑なのよ。あれを菊に見る方が難しいっす(笑)。
でね、たまさん。白い万寿菊だったら鏡餅…ええ、その可能性も大ではありますがね…。
実は、初めてたまさんに「マンジュギク」を教えていただいた時、その音から「饅頭菊」だと脳内変換されたのよ。いかにも、饅頭っぽいじゃないの?
なので、白い万寿菊は「なるほど、饅頭だわね」って普通に納得してしまうかと思われます(爆)。あら、また呪いをかけてしまった?
  • posted by べにお 
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  • 2014.12/30 23:04分 
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No title 

(o^^o)ウフフ。私もみかんやリンゴに見えてきました。何でもいいのかもしれませんね。私の持っている万寿菊はもっと菊ってわかりやすいですが。こちらの柄はデザイン化されていて果物に思えますよー。綺麗なお色ですが帯揚げと帯締めの色に蜜柑色を持ってくるだけでフルーティで若々しいですわ❗️帯が可愛い。でもうちにいたお姫様みたいな白猫君は蜜柑がきらいで悪い事をされない様に壊してはいけない物の前に蜜柑を置いていました。なのでちょっと猫に嫌がられるコーデです(私だけ)今年もいっばい可愛い劇場やユーモア溢れる猫漫画。そして着物にまつわる素晴らしいお話をありがとうございました。猫のいない今ではお気に入りっ子がいるだけで気持ちが違います。うちの子を来年も宜しくお願いします(大爆)
  • posted by passionpiano 
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  • 2014.12/31 00:46分 
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No title 

更に「混乱」してください。
奥多摩名物に「へそまんじゅう」というものがございます。
写真はこちらです。
http://tabelog.com/tokyo/A1330/A133003/13010349/
昔、紺地に白の「手ごろな大きさの万寿菊」の柄を見て、
母が「菊柄は黄色やないと、へそまんじゅうやなぁ」と申しまして、
以来私は白の蜜柑柄、いえ万寿菊を見ると、
あ、へそまん柄…と思うのです。ごめんなさいです。
ちなみに食べたことがあります。おいしいです。
  • posted by kogirean 
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  • 2014.12/31 00:46分 
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No title 

そう云えばべにおせんせーは植物柄とか、花柄とか、弱いですよね。興味がないんであろうな。だから知りたいと思わない。…あっしが逢瀬に締めて行った『蔦柄』の帯、『ハイビスカス』って書かれておりましたしねえ(爆)
しかしこの着物は万寿菊には違いないんだけれども、なんだかモダンな柄ゆきと夢夢しい色が、そうは見させてくれませんな。シャボン玉のようにも見えました。
そしてミジンコ半衿と合いそうな感じがしてならない(笑)
  • posted by あすか 
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  • 2014.12/31 00:49分 
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No title 

あはははははは←ずっと続く。
可笑しくって泣けてきました。
万寿菊はどう見ても蜜柑だとは思っていましたよ私も。
おまんじゅうにも見えるし美味しそうなんですな。
そしてたまさんのこのお着物もとってもかわいくて美味しそう♡
半衿と帯揚げの色もステキ~
そして。
餅だったとしてもやっぱり美味しそうです
  • posted by ほあかばりきるま。 
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  • 2014.12/31 08:02分 
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No title 

よけいな一言やもしれませぬが、白ければ鶴の子にも、オレンジだったらイクラにも見え……(笑)。
いろんなものになぞらえて着られる、お利口な着物ではありませんか。
  • posted by 羽衣 牡丹 
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  • 2014.12/31 10:09分 
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No title 

> べにお先生、「万寿菊」は実際「饅頭菊」とも書きますよ。そう書いてる方も結構多い。まあ見た目饅頭みたいだから、なのでしょうが。でも本来、「万寿菊」という名のマリーゴールドの園芸種が元になってるようですよ。調べちゃったもんね
それにしても、先生は、どうして食べ物の名前で呼ぶかね???「ストロベリーチーズケーキ」とか「西瓜」とか。私の着物を「桜餅」扱いしたこともありますよね。嗚呼。
  • posted by たま 
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  • 2014.12/31 18:37分 
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No title 

> passionpianoさま、八雲氏も飛影王子も、蜜柑は大嫌いですわ~。酸っぱい顔して嫌がるのが可愛いです~。とにかく笑ってもらえるように頑張ります~新年もどうぞ宜しくお願いします
  • posted by たま 
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  • 2014.12/31 23:42分 
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No title 

> とんぼさま、お母さまはさすが?関西のエスプリが効いてるこの画像、ああもうダメです~饅頭なんですね~万寿なんて雅な名前で呼べませんわ~。ホントはホントに饅頭菊だったのかな???
  • posted by たま 
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  • 2014.12/31 23:48分 
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No title 

> あすか師匠、そーですね。先生は花柄はほとんどお持ちじゃありません。オトコ前江戸前好きだから。花柄もお似合いだと思いますがねえ食べ物に見えるところは、料理好きの面目躍如でしょう。
ミジンコ半襟!今度、試してみます。キャンペーンが終わるころには。春っぽくできそうです。それなら蜜柑じゃなくなるかも~。
  • posted by たま 
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  • 2014.12/31 23:54分 
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No title 

> ほあかばりきるま。さま。ウケすぎ~(爆
どいつもこいつも(失礼)食べ物、特に美味しそうなものがお好き、ってことで、いいね?
キミたち、かなり似た者同士、ってことで、いいね?
  • posted by たま 
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  • 2014.12/31 23:57分 
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No title 

> 羽衣 牡丹さままで言うかーーーーーっ
タンチョウツルという和菓子に似てるのを思い出しました初釜に出る。うーーーん、イクラ。イクラもオレンジ色ですね。それも、蜜柑よりお正月っぽい気がどいつもこいつも(失礼)ああ、どいつもこいつも。
  • posted by たま 
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  • 2015.01/01 00:03分 
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No title 

りおんさまないすありがとうございます~
  • posted by たま 
  • URL 
  • 2015.01/01 00:21分 
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No title 

一子さまないすありがとうございます~
  • posted by たま 
  • URL 
  • 2015.01/01 00:25分 
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No title 

あけましておめでとうございます。
「ミジンコ半襟」を読んでミトコンドリアを思い浮かべてしまいました。
昔、某「ぱふ」紙だったか?に載ってた、「人を威嚇するセリフ『ミトコンドリャー!!』がお気に入りです。
新春から失礼かましました(笑)。
  • posted by 羽衣 牡丹 
  • URL 
  • 2015.01/01 13:32分 
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No title 

> 羽衣 牡丹さま、ご訪問ありがとうございます~。あけましておめでとうございます~。
「ぱふ」…記憶にあるーーーーっちょっとヲタ入ったSF誌でしたよね?わはははは
  • posted by たま 
  • URL 
  • 2015.01/01 22:56分 
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No title 

みっこちゃんないすありがとうございます~
  • posted by たま 
  • URL 
  • 2015.01/04 23:36分 
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